Don’t want anything but you -29ページ目

Don’t want anything but you

got7の2jae中心の小説サイトです
最近はマクギョムにも手を出し始めました←
注意点などは「初めに」に書いてありますので
そちらに目を通していただければ幸いです




「ヨンジェ……」

部屋のドアを開けると隅っこに体操座りしていたヨンジェ。

「おかえりなさい……ヒョン」

「ほら、買ってきたよ。お前のために……」

そうして花をヨンジェに差し出す。花瓶をとってこようと、俺はその部屋を出た。そして花瓶に水を入れているときに聞こえた物音

物音の方へと足を進めると、部屋の窓から逃げようとしているヨンジェが見えた。何が起きたのか、いつの間にか花瓶は割れていた。破片が床全体に散らばる。ヨンジェは怯えたような目でこちらを見つめている。

行くな、ヨンジェ、どこにも

ガラスの破片なんて気にもせず、俺はヨンジェの所まで歩いた。逃げようとすれば逃げれたはず、それなのに逃げなかったのは何でだ?

「ヨンジェ……行くなよ?どこにも……」

お前なしじゃ生きていけないんだ

「違う、間違ってる……ヒョン……」

諦めたのか、ヨンジェは窓の側の棚から降りた。

「お前がいなくなったら、俺は死ぬよ」

いつの間にか赤く染まっている床。あぁ、破片を踏んだせいで血が出ていたのかもしれない。そんなのどうでも良かった。痛みさえ感じなかった。

ただ心にあるのはヨンジェ、お前の事だけ

「お前なしで、どうやって生きていけばいいんだ?大切なものなんて、お前以外何もないのに。お前以外、いらないのに」

いつの間にか醜くゆがんだ愛の形。

「なぁ、ヨンジェ。お前は俺を愛してる?」

「……」

「なぁ……答えてくれよ」

ヨンジェは大粒の涙をこぼし、俺から座りこんだまま後ずさろうとする。しかし後ろはすでに壁。もうヨンジェに逃げ場所は無い。どんどん距離を詰めていく俺。どんどん近づく距離。それなのに俺とヨンジェの心はどんどん遠ざかるばかり。
俺はどうするべきなんだ?

「ヨンジェ」

目の前でうずくまって泣いているヨンジェを見下ろす。そして無理矢理ヨンジェを立ちあがらせ、肩を掴む。

「僕は……」

ヨンジェの顔を覗き込むと、今まで見たことも無い顔で俺を鋭く睨んだ。そして力強く俺を押し返した。今まで俺にそんな態度をとったことが無かったヨンジェが。

「こんなヒョン嫌だ!嫌い嫌い嫌い!!ヒョンなんて、大っ嫌いだ!!」

聞きたくもない言葉を浴びせる。俺に向かって。『嫌い』なんて一番聞きたくない言葉を。

「嫌い?」

「もうヒョンなんて嫌いだ!!」

ヨンジェは俺の胸を小さな拳で何度も殴る。

「嫌いだ嫌いだ!!」

何度もその言葉を言い続ける。

「嫌いなのに……」

ヨンジェはまた地面にうずくまる。

「昔のヒョンに戻ってよ……優しくて頼れるカッコいいヒョンに戻ってよ……」

子どものように泣き続けるヨンジェ

「こんなのジェボムヒョンじゃないよ……」

俺の足を掴み、揺さぶる。
地面にはガラスの破片と涙と血。
何もかもぐちゃぐちゃだ。
俺の心もヨンジェの心も。
今の状況も俺の過去もヨンジェの過去も。

「ヨンジェ……」

少し我に返る俺。でももう手遅れだ。

「こんなにヒョンは酷いのに好きだなんて、きっと僕も狂ってるんだね」

泣きながらヨンジェは自嘲気味に笑った。そして俺を見上げる。

「ヒョンのせいで何もかも嫌だよ」

あぁ、もう俺は戻れないところまで来たんだ。

「ごめんなヨンジェ。それでも俺はお前を愛するのを止めることなんてできないよ」

床にしゃがみ、ヨンジェの涙をふき取る。

「お前がどんな言葉を浴びせようとも俺はお前を愛してる。そうやって顔をぐちゃぐちゃにして泣いてても愛おしいよ。」

俺はそのままヨンジェを抱きしめた

「ごめんなヨンジェ。愛してる」

しかし、ヨンジェの小さな手が俺の腰に回ることはなかった。