Don’t want anything but you -15ページ目

Don’t want anything but you

got7の2jae中心の小説サイトです
最近はマクギョムにも手を出し始めました←
注意点などは「初めに」に書いてありますので
そちらに目を通していただければ幸いです




「退院おめでとう」

マークの所に行くと、俺たちが来ることが分かっていたかのように用意されていた青いバラの花束。そしてその言葉をくれた。

「もう退院してもいいのか?」

「当たり前でしょ、もう2人の精神状況は十分安定してる。」

マークは俺とヨンジェに向かって笑顔で言った。俺の精神状況が安定してるなんて、自分では全く思わないが。

「マークごめん、ありがとう」

「今度何か奢ってもらうからいいよーほんと大変だったんだから」

少し子供っぽく舌を出したマーク。

「ジニョンたちは?」

「今日は仕事で来れないみたい。あ、手紙預かってるよ」

そう言って俺に一通の手紙が渡された。

「ありがとうございます」

ジニョンからか。そう思って手紙の裏を見るとそこに書かれていたのは「べムべム」の文字。少し動揺してしまった。

「あー、ジニョンさんは多分ジェボムの家に今度直接遊びに来るんじゃない?べムべム君はもう会えないだろうし。それでじゃない?」

その様子に気がついたのか、マークはそう補足した。

「ん、そうだよな」

コクリと頷くと、マークは時計を見た。

「ごめん、もうそろそろ次の診察者が来ちゃうから……ごめんね。2人とも、元気でいるんだよ。」

そう言うとヨンジェの頭をふわりと撫でた。そして微笑んだヨンジェを見て

「良い顔してるね。」

そう一言言った

「マーク、本当にありがとう。」

もう一度礼を言うと

「もう聞き飽きた。でもまた何かあったらおいでね」

とこちらに背を向けたまま、手をふった。いかにも大学時代のマークらしい

「お兄ちゃん、行こう?」

「あぁ。」

そして俺たちはいつもより重く感じる扉を開けて、広い外へと足を踏み出した。


俺たちは今2人で家路を歩いている。2人で過ごせるときがまた来るなんて思いもしなかったのに。

「なぁヨンジェ。本当にこれでいいのか?」

まだ俺は自分の罪悪感を拭うことなんて出来なさそうだ。……当たり前か

「もういい加減しつこいです。僕が良いって言ってるんだからいいんです」

プクーっと頬を膨らませて俺を軽くにらむ。可愛いからやめてほしい。

「未だに隣にヨンジェがいることが夢みたいだ。」

「夢じゃないですよ」

俺の手をぎゅっと握るヨンジェ。一気に心臓の鼓動が高鳴る。

「そうだよな……」

手を繋いだまま、何も話さずにただ歩く、歩く、歩く。少し見慣れた街並みが見えてきた。

「もうすぐ着きますね。」

「あぁ」

気づくともう家の目の前に。恐る恐る家のドアを開ける。最悪の状況が甦る。そんな事を想像していたのに、目の前にあるのは綺麗に片づけられた玄関、廊下。

「え……」

ヨンジェと同時に漏らされた言葉。ずかずかと廊下を進み、リビングのドアを開ける。するとテーブルの上には綺麗に花瓶に活けられた花。

「マーガレットだ……」

ヨンジェはポツリと呟く。そしてその花瓶の近くに置かれた小さなカード。

『退院おめでとうございます
 僕からのささやかな気持ちです
 P.S.また店に遊びに来てください
 ジャクソン』

つまり、このめちゃめちゃだった家を綺麗にしてくれたのもジャクソンなのか。どうやって家に入ってこれたのかなんて、今はどうでも良かった。

「ジャクソンさん……」

泣きそうな目でヨンジェはそのカードを見つめる。俺はつくづく恵まれているな、と思った。

「バイト、復帰するか?」

一言呟いただけで、ヨンジェの顔はパッと輝く

「いいんですか?」

頷くとやったー、と子どものように跳ねて喜ぶ。
まるで昔に戻ったようだった。その姿を見ると、自分を制御できなくなってしまって。

「なぁヨンジェ。俺やっぱお前が好きだ」

零れてしまった言葉

「……ちゃんと大切にするから」

また抑えきれなくなってヨンジェの腰に後ろから手を回す。

「……うん。僕もお兄ちゃん大好きだよ」

「お前に助けられてばっかだ」

今まで暗すぎる闇の中を歩いてきた俺に光をくれたのは紛れもなくヨンジェ、お前だったよ。

「愛してる」

こんな一言で済ませていいのか分からないけど、これ以外に言葉が見つからないんだ。

「うん……ねぇお兄ちゃん?」

こうやってまた一緒に過ごせること、俺はずっと願ってた。俺はやっぱりお前だけだ。

「僕もお兄ちゃん大好き!」

くるっと振り返るとヨンジェはぎゅーっと俺に抱きついた。その頭を軽く撫でるとへへへ、とはにかむ。その姿を見れるだけで、俺は十分だと思った。

そしてヨンジェは笑顔でこう言ったのだった



「ねぇお兄ちゃん、また一緒にカレーつくろ?」