「市立高校は富士市の宝 ローカルとグローバルの視点から」一般質問原稿@3/9 | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 少子化の進展とともに、高校が生徒を集めるのに苦労する時代になった。
 平成26年の「高等学校等就学支援金の支給に関する法律」いわゆる高校無償化以降、公立高校の存在意義はますます揺らいでいるように見える。

 静岡県内の公立高は2月17日に2022年度入学者選抜の願書受け付けを締め切り、その志願倍率を公表した。県のまとめによると、全日制92校163科の志願倍率は1.02倍。募集定員1万8874人に対する志願者数は1万9289人で、前年度から421人増えている。

 富士市が設置する富士市立高校のビジネス探求科、スポーツ探求科、総合探求科の志願倍率はそれぞれ0.88倍、1.03倍、0.95倍となった。

 (株)リクルートの「高校生と保護者の進路に対する意識調査2021」によると、高校卒業後、大学や短大、専門学校への進学を希望する生徒の割合が84%を超えており、ビジネス探求科の志願倍率は昨年の0.65倍から回復傾向を見せているものの、職業系の学科は普通科に比べ苦戦を強いられている。

 しかし、富士市立高校の卒業生の特徴は、故郷、富士市への回帰率・定着率の高さにあり、富士市の人口減少問題を解決するうえで、その意味は大きい。富士市の人口データ、人口ピラミッドからも、そうした高校の卒業生が富士市の大切な宝物であることは明白に理解できる。

 昨年、レバンテフジ静岡の二戸代表と話した折、地方の活性化は移住だけでは無理であり、地域の人材を育てる必要があると説く桝本博之氏に会ったと聞いた。彼からプロレーサーたちのセカンドキャリアについて学ぶため「アスリート・デュアルキャリアプログラム2020」を受けた際「富士市?鈴木さんを知っているか」と言われて、たいそう驚いたと聞き、私も懐かしく思い出した。私の古い友人、バックパッカー仲間だ。

 5年前、文科省の次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)の為来日し、静大で講演した彼と久々に飲み、若いうちから海外に目を向ける必要性について語り合った。

 文科省は2017年以降「世界トップレベルのベンチャーの育成」「我が国のIPO(新規株式上場)を増やす」といった目標を掲げているが、そんな雲を掴むような話よりもむしろ、草の根的な「どこでも、誰でも出来る」アントレプレナーシップ教育モデルを構築しなければ、起業・創業の地方への横展開は起こらない。グローバルな視点を持ち、ローカルに起業する。その為には「課題の発見・設定と解決の方法」「ネットワーク・つながりとその創出スキル」が重要だとする「商業高校におけるアントレプレナーシップ教育の分析」という関西大学の高見先生の研究もある。

 富士市への回帰率の高い市立高校の学生にこそ、こうした教育に道を開くべきではないかと考え、先日、サンフランシスコの桝本氏とZOOMで繋ぎ、教えを乞うた。桝本氏からは、シリコンバレーで日本語での授業を受けながら英語も学び、アメリカの大学進学へと繋ぐシリコンバレー・ジャパン・カレッジ・ショートタームプログラムや、アメリカの講義をオンラインで受講し、日本での高校生活の2年間で単位を取得することで、卒業後、公立の2年制カレッジであるサンマテオ大学へ無条件で入学できるIEP(Intensive English Program)の存在を教えられた。他にも現在、日本にいながらアメリカで働く様々な人の話をオンラインで聞くような授業を、他県で行っているという話も聞いた。

 21世紀に入り、世界はフラット化した。インターネットが距離という概念を破壊し、地方が直接世界とつながる時代となった今、富士市立高校のおかれた現在の状況を伺い、今後とるべき方策について質問する。

 

①  富士市立高校の特色である探求学習。その目指すところは何か

②  市立高校のホームページには総合探求科でハーバード大学等での研修を行ったとあるが、どのようなカリキュラムだったのか

③  スポーツ探求科ではスポーツ選手のキャリアについてはどう教え、取り組んでいるのか

④  ビジネス探求科を改め、広く海外に目を向け、グローバルビジネス探求科とすべきと考えるがいかがか

⑤  新高校10年目を迎えるにあたり、有職者会議を立ち上げ、昨年度までの2年間に亘って、4回の検証作業を行ってきたとあるが、その検証結果を伺う