天井崩落事故から10ヶ月。屋内プールの閉鎖はいつまで続くのか? | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

細野豪志サポーターズクラブ「豪衆会」は新規会員を募集中です。


(写真は日本科学未来館の膜天井)

 3月11日の地震と相次ぐその後の余震で、日本科学未来館では、吹き抜け部分の天井が一部、崩落するという被害が出ました。幸い、誰も怪我はせずにすみました。未来館の天井は、もちろん国の定める公共施設としての建築基準に則った造りでしたが、崩落したのは事実です。
 復旧にあたり、「崩落部分を張り直し、同時により頑丈にするための補強を行う」という選択肢もありました。しかし、東京大学生産技術研究所の川口健一先生からのご提案を受け、あえて、発想を転換させた「新しい天井」にすることにしました。
 落ちにくい頑丈な造りの天井を作ることはできます。ですが、私たちが今回の巨大地震で得た教訓は「想定外の事態も想定せよ」ということではなかったか? 想定を超えた揺れが東京を襲ったら? より頑丈になった天井が崩落したら? その時、来館者が下にいたら。
 私たちが出した結論は「たとえ落ちたとしても、大事に至らない天井」を目指すことです。高さのある吹き抜け部分は、この新しい発想による、より安全でデザイン的にも美しい天井にすることにしました。
 現在、吹き抜け部分は新発想の天井にするべく、張り替え中です。開館まで、今しばらくお待ちください。
(未来館HPより)

実際に未来館の天井を見てきました。
天井崩落からわずか3ヶ月で復旧にこぎつけています。
しかもその間の「お詫び」をきちんとHPに載せています。
民間のスピード感というのはこういうものです。
お客さんが入らなければ営業が出来ないから当然です。
・・・
富士市の県営水泳場の屋内プールが閉鎖されて10ヶ月たちました。
静岡県は今何をしているのか、昨日県庁でお話を伺ってきました。

ご対応いただいたのは
「静岡県教育委員会スポーツ振興課」と
「建築住宅局建築安全推進課」の皆様です。
 
こういう工法もあるのではないかと、未来館の「膜天井」の資料をお渡しし、
桜町ひろき県議会議員にも同席願いました。
聞き取りの結果判った事を時系列で並べてみます。
2013.7.15 県営富士水泳場の天井崩落を確認。
2013.11.6 国土交通省が「事故原因の調査報告」公表。
2014.4月現在、事故原因調査にもとづき、施工方法を検討。(今後公募型などの方法で入札を公告し、施工業者を決定とのこと) 

※(建設工事等競争契約入札心得 第 20 条)
 契約書を作成する契約にあっては、契約当事者双方が記名押印したときに確定する。ただし、予定価格が5億円以上の工事又は製造の請負に関する契約については、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例(昭和 39 年静岡県条例第 18 号)の定めるところにより、議会の議決があったときに当該契約が成立する。


屋内プールの補修には県議会の承認が必要になります。
6月議会には間に合わないそうです。
よって、今年の9月議会に上程。
予定工期は12ヶ月。
つまりどんなに早くても来年9月までは、
県営富士水泳場の屋内プールは使用できない。
今年の9月ではありません。来年の9月です。
事故から2年と2ヶ月でようやく工事終了。
民間施設が3ヶ月で復旧したのとは大違いです。
工期短縮のための契約後VEの活用を提案してみましたが
「安全を蔑ろにしてまで工期短縮はしない」
これが静岡県の回答です。

例えば、一日100人の利用者がいて
1000円の利用料が取れるとすれば
1日あたり10万円の収益になります。
工期を100日短縮させれば、100×10万円で1000万円です。
契約後VEに、この収益部分を反映させることは出来ないか・・・
県議会議員の皆様には、
ぜひとも質問していただきたいところです。
安全を犠牲にしろなどとは言いません。
でも、企業にはVE提案したくなるインセンティブが必要なのです。
あと、県知事におかれましては、
落札業者決定後速やかに
臨時議会を開催してはいただけないでしょうか?
9月議会まで待っていられません。
2020年の東京オリンピック出場を目指して、
今も練習場を求めているアスリートがいます。
何卒よろしくお願いします。

富士市議会議員 鈴木こうじ