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![](https://stat.ameba.jp/user_images/20131127/14/gosyukai/a4/a6/j/t02200165_0640048012762681568.jpg?caw=800)
現在写真のようなPOWERクリップや他にBBカチットワイヤーによる天井の不具合箇所の補強作業を進めています。
天井の補強作業終了後、プールサイド床面養生作業を行ないます。12月2日より落下した天井部材の撤去作業を開始し、年内に完了させる予定です。
今後の復旧工事の状況について確認できましたら随時、ご報告させていただきます。
(注:アンダーラインは当方で引かせていただきました)
曲面構造をもつ天井であるにもかかわらず、最初からそのような補強材の使用を命じず、事故の発生を予見できなかったということであれば、設計監理上の瑕疵の存在が疑われます。
県教委は「地震力のような大きな外力が加わった」ことにより天井板の留め具が外れたという説明をしていましたが、建築基準法施行令第39条には
「屋根ふき材、内装材、外装材、帳壁その他これらに類する建築物の部分は、風圧並びに地震その他の震動及び衝撃によつて脱落しないようにしなければならない」
とあります。
地震によって留め具が外れたという説明が正しければ、この建物は建築基準法施行令39条違反の欠陥建築ということになります。
県には、今回の天井崩落事故の原因がどこにあったのか、水泳場を利用している人たちにきちんと説明する責任があります。「設計には瑕疵はない、施工ミスだった」と言うのなら元のように戻せばいいのです。しかしそうではない、補強が必要だと言うのならば、事故の責任はどこにあるのか、設計者なのか施工者なのかそれとも監理者なのか、明らかにしないまま、ある日突然「もう安全ですから使用して下さい」と言われても納得できるものではありません。
27mの高さから推定5トンもの部材が落下してきたという、昼間だったら大惨事になっていたかもしれない事例です。
静岡県はグランシップの外壁落下事故の際も結局、責任の所在を明らかにしないまま、8億5000万円の県費を投入して来年、改修工事を実施しようとしています。
グランシップとは違い富士水泳場の天井崩落事故の場合は、4ヶ月間という十分な原因究明の月日が与えられたのですから、12月2日からの撤去作業に着手する前に、その原因究明経緯の中間報告がなされるべきです。さもなければ「撤去作業は手抜き工事を隠すためのものではないか」という疑惑を持たれても言訳ができません。
今回「不具合」の存在を認めたことは一歩前進だと思います。
静岡県におかれましては、撤去作業に取り掛かる前に、専門家による事故原因解明のために行なわれた調査の報告を一般に公開し、事故の原因とその復旧方法、そして再び市民が安心して利用できるまでのスケジュールを明らかにしていただけますよう、要望します。
富士市議会議員・建築士 鈴木幸司