ガンを宣告された医者が考えたこと | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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昨年、私たちの研究室では「日本で一番大切にしたい病院」を探して歩きました。
その没原稿の中から、本には出来なかったけど、誰かに話したい本当の話を書き残します。
(その2)


 S医師にも同じような思いがあったと伺いました。夜中まで実験をしていて、ある時、ちょっと横になるつもりでMRIを受け、Sさんは悪性リンパ腫を告げられます。
「変なモノが写ってるんですけど・・・」
 自分もいつか死ぬ。当たり前の事実に気がついたSさんは、ガン患者最大の「不安」と「願い」にたどり着きます。それは「誰に手術してもらおうか、最新医療は何か、誰に相談しようか」という事です。
 その後、無事生還したSさんは、1995年に医療ネットワークの会社を設立します。
 ガンの治療一つとっても、様々な種類や部位によって、それぞれの治療法を得意としているいろんな医者たちがいます。ドクターをネットワーク化して、一番必要な人を、一番相応しい医師が治療する…それを可能にしたのがドクターネットです。ドクターネットの特徴に「遠隔画像診断サービス」や「遠隔読影サービス」の提供があります。遠隔読影とは、例えば北海道で撮影したCT画像を専用回線で送信、東京にいる専門医が読影を行い、北海道の医師に結果報告するというものです。
 日本では、CT検査ひとつとっても大体3日かかります。まず診察を受けてCTの予約を取るのに1日。検査に1日。そして読影した結果、つまり診断結果を聞きに行くのに数週間後とか数ヵ月後にもう1日、といった具合です。
 Uクリニックではこの診察から診断までを1日で済ませることが出来ます。Uクリニックの考え方は、病院側の都合ではなく患者さんの都合に合わせて運営をすることだからです。

S医師の著作「医療崩壊回避できず」から引用します。

 術後に考えたことは、『声は出るな、よし。左肩が上がらないからちょっとゴルフはつらいかな。首がつっぱるな。抗がん剤が効きにくくて放射線治療も駄目なタイプだな』ということでした。しかし、同じ医局のガン専門医から「放射線治療をやりましょう」と言われ愕然としました。
『なぜ?効く根拠も無いのに「放射線治療でもやろうか」なの?』
やはりきちんとした医師がきちんと顧問になって患者をみなければダメだと感じました。これは私だけのニーズではなくて、皆さんのニーズとしてもあるだろうと考えたのです。
 放射線科医として、病気を早期に発見するためのインフラは最新モダリティ、つまり高度な画像診断装置です。そして、信頼できる診断医の存在や病気発見後の治療医とのネットワークも重要です。顧問医を活用すれば無症状のうちに病気を見つけることも出来るようになると考えています。つまり予防です。顧問弁護士や顧問税理士と同じように『顧問医』が普通にいるような世の中になればと願っています。

(続く)