復興の火 | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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石巻の状況は大きく変わっていました。
前回、訪れた1月28日、ガレキだけだった荒涼たる敷地には、
仮設焼却施設や分別ラインが設置されていました。
コンクリート殻は再利用され、
発火の原因となる畳は分別されていました。
被災地の努力の結果です。

ガレキは
被災地にとって仕事になるという指摘があります。
その通りです。
分別ラインの最後は、手作業で行われます。
この夏、仕事を失った被災者の皆さんが、
炎天下、海風に晒されながら、
匂いと埃の中で作業することになります。
本当に、大変な仕事です。

今日、最初の仮設焼却施設が動き出しました。
順次、5つの焼却施設が立ち上がり、
24時間フル稼働します。
ただ、
日量1500トンという能力をもってしても、
石巻だけで焼却することはできません。

変わらない光景もあります。
がれきの山の存在です。
その数、
石巻ブロック(石巻市、東松島市、女川町)内に32。
広域処理の対象となるのは、
被災地の皆さんの手で分別された安全なガレキです。

最も大量のガレキが生じた石巻での「火入れ」は、
大きな一歩です。
しかし、まだ越えなければならない山があります。
私自身の心にも新たな火を灯して、
被災地と共に前進します。

(細野豪志@5/13)


「原発県民投票静岡」という運動が始まりました。
地方自治法第74条に定められた直接請求権に則り
県内の有権者の50分の一の有効な連署をもって、
静岡県知事に対して条例の制定を求めるようというものです。
 
直接請求というのは
私たち一人ひとりが責任を持って、政治に参加する運動です。
 
私たちに出来るのは
「浜岡原子力発電所を再稼動させるべきかどうか、私たち県民が直接決めることの出来る権利を下さい」
と要求することです。
 
浜岡原発が止まるまでには次の3つのハードルがあります。
①6万2000筆以上の有効な署名が集まること
②提出された県民投票条例に静岡県議会の過半の賛成を得ること
③再稼動の是非を問う住民投票で県民がNO!の意思を示すこと

5月13日からこの第1ハードルを越えるための署名活動が始まったのですが、

「浜岡原発の未来を決めよう(静岡東部)」
http://www.facebook.com/groups/349141121790142/ 
というサイトに
「事態が悪化しています。この団体の事務局長はガレキの広域処理に賛成しています」
という投稿があり、物議を醸しました。
 
最近では「放射能を除去できる〇〇」などという非科学的な詐欺商品を売る商売に手を染める輩がおり、
世の中には一定程度
「東北が放射能で汚染されていてくれないと困る」
そう考える人たちが存在するようです。

私や、今回のこの運動の事務局をしている古長谷稔氏が所属する
「復興と地域防災を考える会」は昨年来14回に渡って、
この手で直接、現地の支援をし、
この目で被災地の様子を見続けてきました。

今回の「今日のひとこと」は石巻の話ですが、
細野環境大臣が広域処理をお願いしている災害廃棄物は、
放射能で汚染されてはいません。
 
被災地の人たちがひとつひとつ選り分けて
破砕機にかけ、木材のチップにされたものです。

もちろん現地でも大量の焼却処理が行われます。
しかも仮設の焼却炉というのですから、
私たちの持つ焼却設備に比べて、はるかに劣悪な環境の下で、
処理が行われるということを知っていますか?

先日、岩手大学の梶原教授からの
「ガレキの広域処理に反対する人たちは、東北での処理にも反対して下さい」
という投稿をシェアさせていただきました。

現地を見ていない人たちには
その悲痛な叫びが実感できないのかもしれません。

最後に、梶原教授の投稿の一部を引用させていただき、本稿を閉じます。

 広域処理に反対するならば、被災地での処理にも反対してください。 皆さんが健康に不安を覚えるように、私たちも不安を覚えています。故郷である街で過ごすことに。そして、処理施設については、皆さんのほうがはるかに恵まれているからです。その恵まれている人たちの不安が、今、すべてを失ってしまった私たちより大きいはずがありません。皆さんが主張することが本当なら、はるかに経済力も余力もある皆さんに、私たちも助けて欲しいのてす。そして、日本を良くして欲しいのです。
 (中略)
 そこには、あなたと同じ人が、ある日突然生じた地震と津波によって、親や子どもや親戚、友達、そして職場、仕事、さらにローンの残った自分の家、車、家財道具など、すべてを失って、底冷えのする仮設住宅や、半壊した家で、近くに店もない状態で毎日を過ごしています。
 これらの人が何か悪いことをしたのでしょうか。
 皆さんが醜い言葉を公開していじめるだけのことをしたのでしょうか。
 インターネットで得た、誰が書いたかわからない言葉を、さらに意を曲げてまで反対する立場にあなたがたはあるのでしょうか。あったとしても、それを被災地の人たちにも読めるような形で公開する意図はどこにあるのでしょうか。
 できるのなら、騒いで煽るだけでなく、もっと権力を持っているところに直接意見を出して欲しいのです。
 出すのなら、私たちのことも考えて、日本全体の制度や法律を変える形で出して欲しいのです。
 
 がれきの処理ができる施設は、被災地以外の地域にはたくさんあるのです。余力もあるのです。
 被災地を自分の目で見て、自分の言葉で語って下さい。 


富士市議会議員 鈴木幸司