「たちあがれ日本」が立ち上がりました。閣僚時代、平沼赳夫氏、与謝野馨氏の両代表の答弁には、特に耳を傾けたものです。お二人とも立派な方です。
しかし、新党が大きな役割を果たすことはないだろうと思います。私が疑問を感じているのは、旗印に「打倒民主党」や「政界再編」を掲げていることです。
政局は手段であって目的ではありません。少なくとも、新党をつくるからには、理念が先に来るべきではないか?平沼氏と与謝野氏は「保守」を掲げているようですが、いったい何を保守するのか?
与党になった我々は、国民の生活と命を背負っています。新党ブームに目を奪われている時間はありません。謙虚さを失わずに、一つ一つ成果を出していくことです。
(4/13 細野豪志ブログ「民主という選択」)
http://blog.goo.ne.jp/mhrgh2005/d/20100413
小選挙区では戦わない、そして選挙後の連立協議で政策を売り込む。これがミニ政党の基本戦略。
今は人気取りのために「打倒民主党」を掲げているが、参院選後は「民主党も妥当」と言って与党の一角を占めなければ次の衆議院選挙は戦えない。
「政界再編」を唱えるのも同じ理由。新党では解散総選挙を戦えない。再編のための捨石になる…などと言っているけど、ホンネは次の衆議院選挙はどの党から立候補するのが有利なのか、そのために「ガラガラポン」が起こってくれないかと、切ないほどに期待している…ということだ。
だから、この新党ブーム(?)を消滅させるほどの力を持つのが「衆参同日選挙」。
小沢さんは「たちあがれ日本」について聞かれ、「よみがえれ自民党」と答えている。一見ピントはずれのようだが、これに呼応したように大島自民党幹事長が「普天間問題で国民に信を問うかもしれない」と同日選挙に言及して見せた。
これでは「他人の褌で相撲をとろう」と考えていた自民党内の反党分子も急ブレーキを踏まざるを得ない。見事な連係プレーに見えるが、小沢さんの真意はどこにあるのだろうか。自民党の分裂、新党の乱立は民主党に有利に働くのだが・・・。
93年総選挙で「日本新党」はブームを巻き起こし、35議席を獲得。自民党は下野するが、実は自民系無所属の追加公認を含めれば改選前議席を割っていない。日本新党などの「新党ブーム」で負けたのは野党第1党だった社会党で、137議席から70議席に大幅に減らしている。当時の衆院選は同一選挙区に複数の当選者が出る中選挙区制で、今回の参院選複数区と構造的に同じだ。新党ブームで影響を受けるのは、実は野党第1党の自民党なのだ。
今度の参院選京都選挙区の2人目の候補者として、河上満栄衆院議員を鞍替えさせるという発表をした際も、
「衆院の議席を減らす事(欠員)になりますが」という質問に、
「解散がなければそうなりますね」と答えている。
細野豪志10年間無敗の静岡5区では、未だに自民党の支部長も決まっていない。同日選挙はあるのだろうか。やってみれば面白い。
yan