亀ちゃんの言うことも聞いてみよう | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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<亀井担当相>「良い談合」発言に公取委員長より注意受ける
 亀井静香金融・郵政担当相は21日、公正取引委員会の竹島一彦委員長らを金融庁に呼び、大企業による中小企業などの「下請けいじめ」の是正を要請した。金融相が代表を務める国民新党は、マニフェスト(政権公約)に「大企業の下請けいじめの是正」のほか、「明るく正しい良き談合作り」を掲げている。竹島委員長は「良い談合、悪い談合はない。談合はとにかくだめだと申し上げた」と注意したというが、亀井金融相は会談後、記者団に「良い談合はある。日本の生活文化を考えてやってくれと頼んだ」と述べた。
10月21日22時16分配信 毎日新聞

「明るく正しい談合作り」があるんですか。・・・亀ちゃん、古いんだよなあ(苦笑)でもね、少しだけ亀井さんの言うことにも耳を傾けてあげて下さい。
 
昔はどこでも、談合を取り仕切るのは地回りのヤクザ、通称「談合屋」でした。今でいう「暴力団」が公共事業を資金源にする仕組みはこうです。
 
例えば、落札予定価格1,000万円の公共工事があるとします。自由競争ならば800万円になってしまうかもしれません。
そこで「談合屋」は、受注額をギリギリ1,000万円まで吊り上げ、浮くことが予想される金額(この場合200万円)を業者間で配分してしまおう、と持ちかけます。
 
入札直前「談合屋」の元に業者が集まり、この工事で出せる「配分金」を提示していきます。
・・・100万・150万・180万。
一番大きな金額を提示した業者をチャンピオンと呼び、そこに工事を受注させます。
吊り上げた200万のうち180万も出してしまったらその会社の利益が少なくなってしまいますが、どうしても仕事の欲しい業者はその「配分金額」も大きく書くので、談合グループ全体の利益は大きくなります。
業者が全部で9社だったとすると、この9社プラス談合屋の10人で180万円を山分けする。
・・・談合屋が、自分の取り分も足しておくところがミソで、こうして1,000万円のうち18万円が暴力団の資金源になります。
 
先週、こんなニュースが小さく流れました。

保坂組が自己破産申請 負債は約15億円
建築・土木業の保坂組(富士市新橋町、資本金4000万円)は30日、地裁富士支部に自己破産申請を申し立てた。代理人弁護士の小長谷保氏によると、負債総額は約15億円。同支部による破産手続き開始決定は、数日中に下りる見通し。同社は同日付で全従業員37人を解雇した。
保坂組は1925年4月に創業、1950年5月に株式会社保坂組として設立された。建設関連では鉄骨工事や一般木造工事、土木工事では造成・橋りょう・舗装工事などを施工。製紙工場関連の各種設備工事は、経験豊富で製紙会社の間で定評があった。
[富士ニュース 10-30-16:56]


実は、この地域の建設業者には
この保坂の先々代に計り知れない恩があります。
こうした人々が「建設業協会」を設立し、暴力団との決別を決意してくれなければ、公共事業はいつまでもこうした「悪い談合組織」の食い物になっていました。
・・・表向き、談合への関与を認めていませんが、全国各地にある「建設業協会」は、亀井さんの言う「良い談合」の拠点です。
 
前原国土交通大臣はかつて、日経コンストラクション94年11月25日号に掲載されたインタビュー記事の中で
「談合が法違反にならないよう合法化の運動をすればいいのです」
と業界団体にアドバイスしています。

今までは、表向き「談合は無い」事にしてくれる自民党を、建設業界を上げて支持して来ました。
自民党への票集めは「ヤクザのみかじめ料」みたいなもので、効果があったのかどうかホントは誰にも判りません。
 
建設業界も少しづつ変化していきます。
でも「談合合法化の運動」にまで踏み切れるでしょうか。
 
業界団体トップの見識を伺いたいものです。

yan