「剱岳 点の記」のこと | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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$豪衆会ブログ-木村大作

昨日、建災防の無災害表彰を受けてきました。
表彰者は一番前に座らされているんですが、
この後の「記念講演」が抜群に面白かったので紹介しておきます。

「木村大作」さんって知ってますか?
数々の黒沢映画でカメラマンを務めた方で、
今回「剱岳 点の記」で初めてメガホンを取りました。

「剱岳」原作:新田次郎
軍の命令で行われた、体感温度マイナス40度という過酷な条件下の山岳測量の記録。
・・・誰かが行かなければ道は出来ない。

趣味の撮影旅行でたまたま立ち寄った富山県で、
これまた、たまたま車に積んであった原作を読み、
生涯最後の仕事にしようと決意した。。。なんて出来すぎた話を面白おかしく語るのですが、まあこの方、よく喋る。

まず、プロモーションビデオの上映中から
スクリーンに向かってヤジを飛ばしてるオヤジがいました。
「そこ大きく!」「そこ最初から!」「ちゃんとリハーサルしたのか?」
あらら、不慣れな建災防職員にも容赦しませんよ、この人。

講演はマイクを使わず(いつもそうだそうです)
途中で携帯が鳴って表に出ようとする人がいると
「出て行くんじゃない。そこで喋ってろ」と命令します。

御年70歳になったそうなのですが、
苦労話なのか自慢話なのかさっぱりわからないまま、
話があちこちへ飛ぶので、途中で女の話になってしまって、
「エーと、何の話をしてたんだっけ?」と
一番前の私に向かって、真顔で質問してくる。
仕方が無いので
「監督を誰に頼もうか、というとこですよ」
とこっちも小声で返事をしなけりゃならない。

結局「若い監督は手を抜くことばかりうまくなりやがって」
信用できる監督が見付からない。
信用できる監督は年寄りばかりで、過酷な現場じゃ命が持たない。
・・・というわけで、自分で監督もすることにしたそうです。

東映をくどき、スポンサーを探し、
なんとかクランクインのめどは立ったものの、
撮影が待ちきれない。
そこで自腹を切ることにしたのだが、
匿名で1000万円を寄付して、勝手に撮影に入ることに。

東映から制作会社を経るうちに、
自分のもとに戻ってきたら700万円になっていた
・・・なんて話をしながら
「下請けはピンハネされるからねえ、
建設会社の社長さんなら判るでしょ」
と笑ってみせる。

酒は飲まない。野菜は食べない。タバコは1日3箱。
日本中どこへでも呼ばれれば「車で」講演に行く毎日だそうです。

剱岳 点の記

土建屋なら見とかなきゃだめじゃん!
木村大作さん本人に面と向かって叱られました。
ロードショウは終わってしまいましたが
10月31日から三軒茶屋シネマで見られます。
12月11日にはDVDも発売されます。
お勧めは2999円の安い方←本人談。
これは剱岳の標高と同じにしたそうです。
 
yan