「お前の演説は全然駄目!」「歩いているおばあちゃんが立ち止るようでないと駄目だ!」「琴線に触れる街頭演説を出来るようになれ!」三島に来て、最初に出会った支援者の言葉です。最初に街頭に立った三島駅、ひたすら車に向かって語りかけた熱函のスーパーの前、伊豆半島を一周して最後にたどり着いた伊豆長岡の街頭・・・。今日の街頭は、ぐっと近づいた選挙に向けて、原点に立ち返るには格好の機会となりました。今日の街頭は、琴線を触れるにはまだまだと自己評価しています。本番では、最高のパフォーマンスを見せられるよう、「念」を強めていきたいと思います。細野豪志 5/3
細野豪志自費出版本「パラシューター」の中のエピソードを紹介します。
「選挙で何万人の支持を得る必要があるか知らんが、道端を歩いているばあさんの足をとめられなければ勝てるわけがない。心のコトセンをピーンと鳴らすことができないようじゃ、やめた方がいい」
琴線のことを言っているのだろうかと頭の隅っこの方で考えつつ、実はグウの音も出なかったのだ。政策をよどみなく話せれば、有権者はわかってくれるはずだと思っていた自分の思い上がりを、ここ何日間で嫌というほど味わっていた。街頭演説の効果は、相変わらずまったくなかったからである。焦りだけがつのるばかりだったのだ。しかし、自分がどうしても政治をやりたいという思いしか、今の私にはない。日本の今の状況、人生をかけて伊豆半島に来たこと、私の話を成川氏はもともと細い目をさらに細くして聞いている。
最後に本間氏が
「成川、やるべ」
と声をかけた。成川氏がうなずく。
我々の戦いがはじまった・・・
(パラシューターP66より)
僕は細野の演説を聞くのが好きだ。
あれを作りました、こんな補助金をもらいました、といった地元への利益誘導を誇るような自慢話は一切ない。語るのは、私たちの子供たちの世代のこと、今の日本の状況、そして自分の夢だ。聞いていて危なっかしい面もあるが、その語り、口調には本気のおもいが込められている。
小沢代表は民主党の代議士たちに「辻立ち」を推奨している。地方組織の弱い民主党が、きちんと地元に根付く為には、まだまだこうした地道な努力が必要だ。
かつて、英国労働党のトニー・ブレア首相は民主党を激励する際、こう言い残した。
「政策の出発点に文化のよりどころがなければ、一時的に新しいもの好きの支持を得ても、根を下ろす力にはなりません」
細野は毎月、第1月曜日は三島駅前、第2月曜日は富士駅前、街頭演説を欠かさない。
労働党だって政権交代までに18年も掛かった。 しかし、今の日本の状況は、もはや一刻も早く自民党を政権の座から引き摺り下ろすべきところまで来ている。
まだまだ民主党が地元に根付いたとはいえないが、民主党も結党以来12年、とうとう政党支持率は自民党を上回った。国民はちゃんと見ている。
yan