したたかな外交政策を! | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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[2007/11/02号]

11月1日。海上自衛隊の艦船がインド洋から撤退しました。予想通り「国際社会からの非難」が大きく報道されていますが、ここでわが国に求められるのは、図太い外交です。民主主義を採用している以上、選挙で外交が変わることは、決して恥じるべきことではありません。細川政権の米の輸入自由化を除けば、わが国はその経験がほとんどありませんが、共和党、民主党と政権が変わるたびに、外交政策を大きく転換してきたのが他でもない米国です。あえて挑戦的なもの言いをすると、日米の交渉で、議会の動向を、米軍再編や思いやり予算の交渉の取引材料にするぐらいのしたたかさを、福田政権には発揮してもらいたいものです。細野豪志 11/2


 

 かつての日本社会党は、常に「自民党は横暴だ」と批難し、審議を拒否した。一方の自民党は牛歩戦術で抵抗する相手を見ながら、世論が「野党は怠慢である」と動くのを十分に待ってから、法案の一部修正を持ちかけ、社会党の顔を立てながら法案を通していた。

 これが「自民党VS社会党」のいわゆる55年体制。

 

 2007年11月現在の状況はこれとまったく逆なのだ。

 福田自民党は「野党は横暴である」という世論を呼び起こしたくて、ひたすら小沢民主党と妥協しようとしている。

 「大連立を」とまで擦り寄られては、これは断るのが難しい。相手は「小沢は相変わらず横暴だ」と言いたいのだから、即断せず党に持ち帰って相談したのは正しい判断だ。

 

 舞台裏でどんな駆け引きがあったかは窺い知れないが「最初に大連立を持ちかけたのは小沢のほうだ」などという話が自民党から聞こえてくるのは失笑ものだ。それは参院選よりも前、安倍政権の人気が高かった頃の話だろ(苦笑)

 大連立自体は否定できない。そもそも、現憲法下で自衛隊を海外に派兵することには憲法違反の疑いが残る。しかし、G7のメンバーである日本が国際貢献自体を否定することは出来ない。だから、憲法改正の発議を迫られる時期は、そう遠くない将来にやってくる。その時には現行の小選挙区制度の下であっても、「大連立」を選択せざるを得ないだろう・・・安倍前首相にはそのチャンスがあった。

 

 その安倍さんに比べて、福田首相は一体何をやりたいのか?さっぱり解らない。自民党内で、今、自由に議論出来ているのは「消費税増税」だけだ(失笑)

 

 今後、民主党はどうすればいいのだろうか?

 

 結論から言えば、55年体制の逆を行けば良い。

 浮き足立たず、「参院の数を頼りにして、民主党は横暴だ」と言われないように慎重に行動することだ。そして、衆院の3分の2を占めていながら法案ひとつ通せないような与党の政権運営を「怠慢だ」と攻め立てれば良い。以前は強行採決を17連発もしたではないか。

 

 小沢一郎が仕掛けた「哲学論争」に対して、まともに対峙しようとせず、首相が野党に擦り寄ろうとした事実は、今後、自公の間の「抜けないトゲ」となり、保守陣営に大きな影を落とすだろう。今国会の論戦を通じて、保守側の論客はこの「哲学論争」を受けてたつべきだったのだ。日米同盟の重要性に鑑み、現憲法下でも集団的自衛権の行使は可能であると解釈を変更するほうが現実的である・・・今からでも、そう主張すべきなのだ。

 

 今回の党首会談を通じて、福田首相にも「インド洋での洋上給油」に対して強い拘りがあることは解った。国際貢献に対する認識も一致している。案外、地位に連綿とする人物ではないらしい。そうなると早期の給油再開のため、「テロ新法」を野党優位の参院で「店晒し」にするのを避け、早期に否決、衆院の強行採決で再可決、というシナリオが、与野党の阿吽の呼吸で可能かもしれない。

 国際公約とまで言い切ったのだ。衆院の3分の2まで持っていて、成立させなければ「与党は怠慢だ」という世論が沸き起こる。

 

 かといって、

強行すれば、参院で問責決議を可決されるハメになる。

来年の3月には「年金照合」の約束の時期が来る。

11月20日の東アジアサミットの前に訪米の予定。

 

 なんだ、もう詰んでるじゃないか。

公明党は蚊帳の外。福田政権はすでに末期症状。

11月の世論調査の結果いかんでは、

年内の解散総選挙は避けられない!

 

 yan