こんにちは
09&ブラストサーフボード
シェーパーの奥村です。
こんな感じで乗れたらなあ~。
テイクオフが超速いし、
スイスイ行くから楽しい。
これ、、、。
ボード内容の詳細は後程。
インスタにもアップしましたが、
数年前からマシンシェーピングを離れ、
時代に逆行して再び全てを手作業に戻した
いわゆるハンドシェープのアナログな世界。
私独自のやり方であるとは思いますが、
お伝え出来たら嬉しいです。
職人作業とか、
仕事へのこだわりとか
堅っ苦しい事は一切抜きにして、
「ふーん、こんな感じで作ってんのかぁ、
まあまあ面倒くさい事やってんじゃん。」
くらいで読んでいただけたら
僕も楽しくアップできるかななんて思います。
ではでは、始めますね。
先ずは自分好みの材料作りから。
ブランクスアレンジの巻。
@arctic_foam
6'4" SBM MO7 yellow
の場合。
このブランクスは、
あらかじめこんな風に、
ボトムはコンケーヴ形状になっている。
コンケーヴの深さを測って、
高い部分を削り落としてから、
ボトム全面がフラットに近い状態にまで
整える。
ブランクス自体が持つロッカーを計測して
使えるロッカーであれば
アウトラインを取る作業へ移る。
時には、センター付近に出っ張りがあり
使えなさそうなボトムロッカーだった栄する場合は
@surfblanksaustralia
6'3" SB green
ラインを綺麗につなげながら
プレーナーで出っ張りを取る。
ボトムを整え
使いたいモデルのロッカーに近づける。
改めて、ブランクスを
作りたいモデルの材料へとアレンジして
シェープ作業本番へと移行する。
ブランクスって、
決してパーフェクトな物じゃないんだな。
若い頃は、
先輩シェーパーのルーティーン作業を見て、
ブランクスがパーフェクトであると
勝手に思い込み、
数字のチェックはノーズやテール、
ディメンションとレールくらいだった。
それがある時、
いろんなフィードバックを聞くうちに、
毎回同じように作っているのに
性能にばらつきがあるのではないかと
勇気を持って
自分のボードを疑ってみようと思い、
ボード各所の数字を測り始めたのが
僕のシェープの再スタートとなった。
そして、
ルーティーン作業と
ノーズとテールだけの数値計測による
ボード作りの根拠となる
「ブランクスはパーフェクトな材料である。」
の概念を捨て、
今度はブランクス自体の精度を疑い
ついにはそれ自体を測ってみた。
そしたらどうよ、
測った同モデルのブランクスで
全く同じ物なんて1本もなかったよ。
数字が近いものは確かにあったが、
全く同じではなく
この数値の枠内がこのモデルって感じの
仕上がりだって分かった。
そんな材料を使って、
ここを何回削ってのルーティン作業や
ノーズテールの数字合わせのみのシェープじゃ
同じ物なんてできる訳がないじゃん。
作業を進める度の
デザインにおける重要個所の数字チェックで
ちゃんと設計図通りに作れているかを確認しなければ
自分が作っている物が何なのかが分からないまま
シェープしていることになる。
このことに気づいてしまってからは
マシンを使おうがハンドだろうが
僕のシェープは、まあ時間がかかった。
シェープ作業というよりは
ほとんどが数字の確認のための時間。
デザインの最終目的地である
設定した数値にたどり着くためのシェープ作業とは
ただひたすら数字を確認する作業だった。
ボードの左右が均等である、
ラインが綺麗であるための
職人と言われる技術はもちろん必要だが、
それは生涯を通して到達すべき目標ではなく
作りたいボードに到達するための
単なる通過点であることも理解できた。
そうなると、
理想のボードの数値を見つけ出しつつも
マシンソフトのオペレーションにも
生きているうちにチャレンジしたいと思う。
人がやろうが機会がやろうが
最終目的地は
乗る人に合った調子が良いサーフボードを作る
事であるのは変わらない。
堅苦しい事は抜きにしてと言いながら
この堅苦しい文章は何とかならんのか。
次はアウトライン編ですかね。