⇒第1話『ヒロトの原点』
ヒロトの社会人生活が始まった。
オフィスは都内の高層ビル内。
同期は36人、内東京営業所はヒロトを含め12人の新人が入った。
金融関係の仕事で
ヒロトのような新人は先輩の営業サポートをするのが仕事だった。
ヒロトは大学に通っていたので、それなりにPCは
触れていたが、ビジネスに通用するレベルではない。
というより、この会社のレベルがハンパなかった。
ヒロトは今でも
当時のレベルが高かったのを認めている。
1年目からその環境で働けたからこそ、
今の自分があると、断言できるのだ。
年数と経験を積むことで、部長に同行する事が
多くなったのだが、お客様のクライアントもそのレベルの
人達ばかり。
自分でも一人前に仕事ができるようになり、
管理職になると部長が直属の上司であり、
主に教育していただいた。
営業部長は他の会社であれば、社長になれる実力。
それを社長を担ぐために
参謀役として支えていたのだ。
部長はとにかく化け物だった。
人を引き付ける圧倒的プレゼン力。
パソコンスキルも圧倒的。
ワード、エクセル、パワポ、ファットショップ等。
様々なスキルがあり、
資料も広告も全て自分で作れる。
簡単なホームページでさえも自分で作れる。
当時のヒロトはとにかく部長から盗んだ。
部長が作った資料データーを会社から抜き取り、
自分でも作れるようにイジリ倒した。
また、部長は驚くほどの勉強熱心。
それは当然、彼の能力はそのような努力の結晶だったのだ。
部長のデスクの棚に並べられたビジネス書を
自分もこっそり読み、自分でも書籍を購入し、
セミナーにも通うようになった。
こうして、ヒロトの能力は、
間違いなくレベルアップしていった。
ヒロトは常に
どうやったら今の自分の会社で
目立つ存在になるか。
サイバーエージェントの藤田社長の書籍にこんな
事が書いてあった。
新人時代から社員から信頼されるためには、
圧倒的に仕事をするしかない。
例えば、始発で出社して終電で帰宅する。
非効率かもしれないが、新人で圧倒的成果を上げるには
それくらいやれなければいけない。
・・・・
負けず嫌いのヒロトは
始発で行って、終電で帰宅するというスタイルを入社から
約2年続けた。
始発で行っても事務所は空いていないので、
近くのスタバで朝食。
購入したばかりの本や日経新聞を読む時間にあてるのだ。
夜は残った仕事と、
資料作成等でパソコンをとにかくいじっていた。
休日もセミナーや交流会で勉強。
毎日、毎日働いていた。
でもヒロトにとって全然苦痛ではなかった。
むしろ充実感がいっぱい。
高校から大学までずっと何かに打ち込んできた。
それがたまたまサッカーだっただけで。
逆に、
そのように追い込まれない生活が考えられなかったから。
生きてるって実感する生活だ。
「こんだけ頑張っていれば、
いつか必ず報われる時が来るから。」
そう思って毎日毎日仕事をした。
間違いなく、同年代の人間よりは
知識もスキルも上がっていた。
ヒロトは同期の中ではトップの成績を続け
同期には敵がいなくなった。
入社から13年、先輩社員を差し置いて課長に
昇進した。
しかし、サブプライム問題に始まり、世界恐慌の
影響を受け、会社の業績は一気に落ちていった。
管理職になっていたヒロトへの重圧は相当な物で
リストラも始まり、同期の仲間達は会社を辞めていった。
化け物の部長はというとヘッドハンティングされ
他の会社へと転職して行った。
会社に残ったヒロトはノルマノルマに追われ、
1人で3人分は働いた。
大企業の歯車として14年がむしゃらに仕事をしてきた
ヒロトは、会社の業績悪化の影響で収入も激減せざるを
えなくなった。
ヒロトには兄が1人いるのだが、その兄は2回転職を
繰り返し、3社目で社長になっていた。
入社した当時は社員が20人もいない小さな企業だったが
時代の追い風もあり、事業をどんどん拡大していった。
今は全国の主要都市に営業所があるそれなりに
大きな企業へと成長させたのが兄だった。
今、兄の名前を検索すると、
〇〇会社 代表取締役や新聞やビジネス雑誌に掲載された記事が
ずらりとでてくるほどになっていた。
兄が転職した最初の給料は18万だったらしいが、
今は8000万の新築を購入し、高級車も2台
所有している。
兄のことは尊敬はしていたが当時、
転職を繰り返す兄をヒロトは我慢が足りない、考えが甘いと
思っていたが、そんな兄にいつしか見下されるように
なっていた。
別に兄と勝負をしているつもりはなかったが、
悔しくて、絶対に見返してやるぞ!と思い、
毎日毎日仕事を続けたが、ついにヒロトは
体調を怖し、仕事に行けなくなってしまった。
入院する程に追い込まれたヒロトを救ってくれたのは
大学時代にお世話になった『I』社長だった。
『I』社長との再会で第2の人生が幕を開けたのだった。
⇒第6話 『月収3000万の若手起業家の不思議な生活』
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