第6話『記憶』
涼太は救急車で病院の緊急治療室へ運ばれた。
「手術中」のランプが点灯し、手術室の外でミカ ゆうじ のりお ケンジ が待つ。
そしてそこには涼太の母の姿もあった。
母「そんなに心配しないでみんな
うちの息子は頭だけは固いんだから…息子のムスコもいつも固いし」
ゆうじ「くっ…!いつも自前のバット握ってるくせにバットで殴られるなんてよ…」
のりお「あの出血量はやべ~…。噴射するのは得意だからな涼太は…!」
ケンジ「女の股は開けないくせに あいつの場合 昔の傷が開く可能性があるからな…!」
ミカ「なんでこの状況でみんな下ネタなの
……ねぇ、さっき言ってた記憶喪失って…どういうこと
」
のりお「小学2年の頃の話らしいが…。小学校の頃のあいつの事はぉれたちも知らないんだ。死にかけて記憶喪失ってのもあいつから笑い話として聞いた話だ…。」
ゆうじ「中学3年の頃、おれがあいつの頭に野球の球をぶつけた時も3日も目を覚まさなかった。そのときはその傷は開かなかったみたいだがな…
」
母「私から話すわ… あれは10年前のこと―。」
10年前―。
なんでも、好きだった女の子が引越したらしくて毎日涼太は寂しそうにしてた。
その子の引越しは病気の治療で、仕方ないことだったそうなの。
涼太はその後
その子の病院にお見舞いに行くために
情報を探ってその病院を突き止めた。
この街からかなり離れた札幌の某大学病院。
涼太はその子がいなくなってから
一人毎晩折って完成させた千羽鶴を持って
その病院へ一人チャリで向かった。
その途中で…
信号を無視したバイクにはねられ…
頭を打って重体だった。
そして… 記憶喪失になったの。
ゆうじ「千羽鶴が自分の見舞品になっちまったのか…悲しい話だ…
」
ミカ「……間違いない それあたしだ……」
母「え?」
ミカ「おばさん、記憶喪失になる前、涼太 ハンカチに刺繍してなかった?」
母「うんしてた…やり方教えたもん
でもなんで知ってんの
」
ミカはあのハンカチを涼太母に見せた。
ミカ「あたしが…その千羽鶴をもらうハズだったんです……」
母「…じゃああなたが…その引越したコだったの…」
一同「まじか!」
ミカ「はい…そして今回もあたしのせいで涼太がこんな目に……ほんとうにごめんなさい…
」
母「あなたは何も悪くないわ。さぁ、涼太の無事を祈りましょう
」
ミカ「……はい…!」
パッ
「手術中」のランプが消えた。
ギイィ…
そして手術室から医者が出てきた。
母「涼太は…!涼太は無事ですか…
」
医者「思ったより出血がひどく…全力を尽くし一命は取り止めましたが…ただ・・・・・・・」
ミカ「ただ…!?」
医者「目を覚ますかは五分五分…!一生意識が戻らないかもしれません…
」
ミカはその場にひざからくずれ落ちた。
つづく
どうなるんだぉれは!?