(私が体験した天狗裁き)
天狗裁きったって、落語にある天狗裁きと同じような形だから。
こんな名前にしたのですよ。

私たちが通った学校は、目名部落を見下ろすような高台にあったのですね。
ですから、放課後になれば、先生の家族だけになるのですね。
グランドは広くて、公式の400メートルのグラウンドをも作れそうなのですね。
そのグラウンドの西の方角に、国旗掲揚塔があって、
高さが、およそ15メートルもありそうな材木なのですね。根っこは、
二本のボルトでしっかりと止めてあるのですから。
めったに倒れる事は無いのですけども。ある朝、学校へ行ったら。
その、掲揚塔が倒れてて、いくつかに折れてるのですよ。

教室で先生が言うには、
[だれかが倒した。正直にだれも名乗り出ないから。
裏山の木に一人ずつしばって白状させる]で、
夕方に学校の裏にある高山=たかやまと呼ばれてる山に、生徒全員?ハテナ、
女生徒は居なかったような気がしますけどね。

生徒全員たって、六年生までで、75名ですからね。教室はひとつです。
「単級複式校」と言います。

高山の頂からしばり始めて。多分高学年からしばったのでしょう。
私がしばられる時は、薄暗くなってました。
私は木に背中をつけて手で、木をつかんでたら。先生は、私をしばらないで、
頂の方へ戻って行って、せっかくしばった人をほどきながら戻って来ました。
そんな訳で、だれが倒したのかもわからないままなのですよ。