(厚沢部であった話)
昭和19年、私が小学校4年の時
学校が違いますが、同級生の話。
朝、学校へ出かけたまま行方不明になったのですよ。女の子ですよ。
学校では、欠席の理由はと、親に問い合わせたら、学校へ行った。と、
その子の家は、国道添いですけど、学校のある中心地から、三キロほど離れてて、
その頃ならば、家が三軒しか無かった。と、私思いますよ。

さああ大変だと、世間は騒いだって、手も足も出せないダルマさんの騒ぎみたいですよ。
「狐に騙された」とか「イヤイヤ神隠し」だとかと、
手に負えなくなると「神隠し」なのですからね。

4、5日したら、見知らぬ他の町の人が、目立つように立ってるので、
疑問を感じた人が、[おまはん?どごの人だね?]と、
[ここの町で、子どもが居なくならなかったかね?]と、
[オメイへばキツネだがや?]と、
[イヤイヤ、私は上ノ国の湯ノ岱(ゆのたい)から来たんだども、
昼頃に、ランドセルを背負った女の子が、道路の真ん中にボンヤリと
立ってるので、どこの子なの?と聞いたらあっさぶと答えたから来てみたのです]と、
一件落着。では無く、今でもナゾのままなのですね。

今だって、その子の家から湯ノ岱まで、車ででも、2時間はかかりますよ。
昭和19年だと、車などはありません田舎ですから。