(黒田節)
この〝黒田節〟は。黒田長政の命令で、家臣(母里太兵衛友信)が、
今の広島にあった、〝福島正則〟を訪ねて、
[我が殿よりの口上がございます]と申し上げたのですけど、
その時殿様(正則)は、酒もりの最中だったので。
[口上などはどうでもよいから、杯をとらせる]と、
母里が度々遠慮して、口上を述べようとしたのですけど。
〝横紙破り〟と言われた正則ですから、
そこでついに口論みたいな話し合いとなってしまったのです。
福島正則は巨大な(武蔵野)と言う杯、武蔵野とは、
野は見つくせない〟がなまって〝飲みつくせない〟なのです。
その訳は、一升五合も入る大杯だからです。
その盃に大量の酒を注ぎはじめ「これを飲み干せば褒美は望み次第じゃ」と宣言!
そこで、「飲み干したら殿の後ろにある日本号を所望したい」と申し出たのです。
そして、母里太兵衛は大杯になみなみと注がれた酒を一気に飲み干し、
日本号の槍を手にして、意気揚々と引き上げていったのです。