◎紫式部の花
(庭木とされる。漢名、紫珠。みむらさき。《季 秋》)
:色淡き紫式部の花に雨 牧人
◎薄物
(薄く織った織物。酒の燗(かん)をするのに用いる薄手の銅製の鍋。)
:祖母の忌や羅となり読経聞く かりん
:羅の裾の捌きや町屋みち 涼
:薄物の一気に溢れ日本橋 美甫
◎夕風
:刈りすすむ草の香甘し夕の風 志峰
◎焼酎・あわ盛り
(焼酎讃歌-俳人ひろむ.以上のことから焼酎の季語が定着したのは
やはり虚子編『新歳時記』からだといえます。)《季 夏》
:汗垂れて彼の飲むしょうちゅう豚の肝臓(きも) 波郷
:再会の遺影とほさむ芋焼酎 志峰
:泡盛の酔ひに顔出す島言葉 こころ
◎葦=あし(俳句の世界ではよしと言う。あしは悪に通ずると考えたらしい。)
:孫の後追って茅の輪を潜りけり 水泉
:青すすき牛舎の屋根を覆ひをり ねこ
:葦の間を小回り上手鷭あそぶ 菜々
◎青葉[春は若葉]
青は夏の色ですものね。
:青葉木菟独りに慣れて早や五年 春女
:万緑の中よりトランペットの音 カンナ
◎杜鵑、不如帰、時鳥=ホトトギス
(冥土に往来する鳥ともいわれた。別名が多く、文目鳥(あやめどり)・妹背鳥
(いもせどり)・黄昏鳥(たそがれどり)・
偶鳥(たまさかどり)・卯月鳥=うづきどり・早苗鳥・勧農鳥=かんのうちよう・
魂迎鳥=たまむかえどり・死出田長=しでのたおさなどがある。杜宇(とう)。
蜀魂(しよつこん)。しき。とけん。《季 夏》)
:ほととぎす飛幡(とばた)の浦に」〈万・三一六五〉
:ほととぎす大竹藪をもる月夜 芭蕉
:その昔代々木の月のほととぎす 臼田 亜浪
◎縁側&縁台&端居(縁=戸・ガラス戸などの内側に設けるものを縁側、
外側に設けるものを濡れ縁ということが多い。縁台=茶店の店先、また住居の庭先や
路地などに置く、木や竹などで作った細長い腰掛け。端居=家の端近くに出ている
こと。特に、夏、風通しのよい縁側などに出ていること。《季 夏》)
:蚊を叩きつつ縁台のへぼ将棋 風花