29日
(ひな菊)
デージー。〔キク科〕)
:雛菊やホームだけある無人駅    紫樹
○春帽子
帽子だけでは季語とはなりませんが。季節の言葉をつけるとその季節の季語と鳴ります。それに類似した品がありますので。探して置くと作句の手助けとなりますのでとても
助かりますよ。
:ウインドーに我が影映し春帽子    たか子
○種蒔き=たねまき(もともとは苗代にモミを蒔くことだったそうですが 今はすべての種まきを表してます~種俵などのように種つけとか種おろしに関係ある言葉全部
:種を守るどこに棘秘め栗の花    童石
:種浸す池に穂高の峰蒼し    こころ
:実る穂の夢負ひ沈む種俵    河童
○うつぼ草
:婆様の今朝は未だみぬうつぼ草    折山
○躑躅=つつじ
:見下ろせる保津峡眺め山躑躅    まさひろ
○花うつぎ
(花の咲いたうつぎ=花虎木。《季 夏》)
:堂の闇おぼろに映す花うつぎ    よりさん
○八十八夜
彼岸の中日から数えてるのですね。
:母ねむり八十八夜月まろし    古賀 まり子
:望郷の目覚む八十八夜かな    村越 化石
:二夜三夜過ぎし八十八夜かな    草間 時彦
○茶摘み=ちゃつみ
:道の辺に茶摘のかごの並びけり    佳雪
○残雪=ざんせつ
(《季 春》)
:ざんせつやごうごうと吹く松の風    鬼城
:残雪の残りし里の早苗笠    まさる
:残雪の八甲田山に風の哭く    我風
○花馬酔木=はなあせび
:石ひとつ落ちて音なし花馬酔木    きお
○春田=はるた
【春田】稲を刈り取ったあと、春までそのままにしてある田。
また、春にすき起こされた田。
[季]春)
:許されし水狂奔す春の田を    遷子
○豆の花
(豆の花全部)
:はなれてはつきては下校子豆の花    はく子
:豆の花支柱不揃い婆の畑    こすもす
:豆の花萬の瞳に面映ゆし    我風
○豌豆=えんどう豆
:豌豆の中に日焼けし父の顔    広瀬 直人
:蔓の先青き豌豆引きにけり    夜臼
○豆ご飯
子どもの頃は、このご飯は御馳走のひとつだったのですよ。
:豆飯の湯気を大事に食べにけり    大串 章
:卓袱台に香り膨らむ豆御飯    清
:豆飯のにおいで浮かぶ緑かな    博子