(小満=しょうまん)
24節季の1、5月21日ごろ。草木が茂って天地に満ち始める意。
:しょうまんや後れし麦の山    畑 圭岳
:小満や孫の来たりて酌をせり    鼓風
○母子草
四~六月、黄色い小花を多数つける。若い苗は食用。春の七草の一で、御形=ごぎようとよばれる。こうじばな。ほうこぐさ。《季 春》)
:百歩にて返す散歩やははこぐさ    秋桜子
:母子草吾子一年生の頃のこと    まこ
○薺=なずな(三味線の撥=ばちのような形の実を結ぶ。春の七草の一つで、
若葉は食用。三味線草。ぺんぺん草。《季 新年 花=春》)
:一とせに一度つまるるなずなかな    芭蕉
:身を振るや都会の風にナズナ草    小代美
○梅
春つげ草・枝梅・梅狩り(《「梅」の字音「メ」から変化。
平安時代以降「むめ」と表記されることが多い》野梅(やばい)系・紅梅系・
豊後(ぶんご)系。花兄(かけい)・風待ち草・風見草・好文木
(こうぶんぼく)・匂い草などの別名がある。
2 梅の実。実梅。《季 夏》)
[花は桜を表すように][梅一字で、梅の花を表す]
:目を病みて香り便りに梅訪ね    桜
紅梅・白梅
:紅梅や見ぬ恋つくる玉すだれ    松尾 芭蕉
:身をしぼり咲く白梅のありにけり    今瀬 剛一
○桃の花《季 花=春 実=秋》)
:ゆるきなく妻は太りぬ桃の下    石田 波郷