疲れたでしょう?、ひと休みしましょうか!。
《厚沢部町に伝わる悲しい民話》
[マーオーの話]
父と私が、炭焼き小屋からの帰り道、あと4Kmくらいで自分たちの村につくあたり、
遠くに家の屋根が低く、夕日にひかって見えるあたりで、突然、人の叫び声のような
声で、鳥が鳴きました。[まーおぉぉ]のように、ごびを引き、
コダマがひびきあうように、とても寂しく鳴きました。
[オド=父。アレ、なんだ?]
[マーオ。だべね]
私は、
[まーおってなんだ?]
そこから父とならんで歩きながら、マーオの話を聞きました。
昔の、農家では、農作業が終わった夕方には、馬を放牧し、翌朝、2時ころに馬を迎えに行くならわしだったそうです。牧場に着くと、木戸口で、かい主たちは、
[ぱーおぱお]と
声を出して馬を呼ぶと、馬は、飼い主の声を聞きわけてちかよってきます。
◎【マーオの話】はじまり、始まり。
ある朝、少年が牧場に、馬を迎えに行き、
[ぱーおぱお]と
呼んでも、馬は姿を現さず、
少年は広い牧場を、パーオパオと叫びながら、歩き回りました。
いくら、呼べど、叫べど、馬は現れません。少年は、広い牧場の中を、草を踏み分け、
木の枝をかいくぐりして、馬をさがして歩き回りました。
太陽は、中天に昇り。ギラギラ。と照りつけ、少年は汗みどろとなって、
馬を探し続けました。
やがて真っ赤に燃えるような夕日に変わり、草の葉に、木の葉に、露がキラリと光り。
1番星がまたたき、風もすずしさを増し、空一面、星の世界となった頃、
少年は疲れ果てて、クサレネッコ=古い木株を枕にたおれてしまい。夢心地で、
[パーオパオ]と
叫んでいたのですが、いつのまにか、夢の中で、鳥になって、
空を飛びながら、
[パーオパオ、マーオマーオ]と、
鳴きながら馬を探し、今も馬を見つけれないで、鳴き続けているのだ。とさ。
この鳥が鳴くと、雨が降る。と言われております。
マーオの、本当の名前は、〝青バト〟だそうです。