【童話を覗く窓】
(猿地蔵)
このお話は、ワンパターンですけど?、「意地悪爺さん」が、登場します。

働き者の心のやさしいお爺さんが、畑仕事をしてて、一寸一服!と、
なんずぎ=ひたいの汗をぬぐって、ひと休みに、畑のあんぐろ=あぜみちに腰かけて、
[いい天気だナアア!、今年も豊作が決まってるようなもんだな]と、
にさん度深呼吸をしてるうちに、ウトウトと眠ってしまいました。

すると、なんだか沢山な声に目がさめました。

うす目を開けて、チラリと見ると、猿が沢山集まってて、
[オイッお地蔵さまがござるではないか!、みんなで運んで、
お堂におおさめしなければならないぞ]と、

みんなで肩車を組んで、お爺さんを乗せて、歩き出しました。

お堂は、川のむこう岸にあるので、川を渡らなければなりません。
[猿のお尻を濡らしても、お地蔵様のお尻を濡らすなよ]と、
声を揃えて歌いながら、川に入って行きました。
中ほどの流れが速いもんだから、赤い顔を更に赤くして、声も大きくしてふんばって、
川を渡りました。
お堂にお爺さんをお供えして!、供物もそなえて、
[これでよしっ]と、
立ち去ってしまいました。お爺さんは、
[猿たちよ!ありがとうよ!、せっかくだからいただくからね!]と、

家に帰ってから、お婆さんと、猿からいただいた供物を並べて眺めてたら、

登場しました意地悪爺さんが、
[隣のジジイやいっそのいい物をどやって手にいれたんだや?]と、
心のやさしいお爺さんは、正直に教えてやりました。
[それならばオラアもそうやって、猿をだまかそうじゃないかね]と、

畑で眠ったふりしてたら、来た来た猿どもが、
[オヤッへんだな、またお地蔵さまがござるぞ、お堂におまつりしたばかりなのにナアア]

そして肩車を組んで、ジジイをのせて、川を渡りました。

例の歌を歌いながら、じじいはおかしくてたまらないので、
声を出して笑ってしまったので、
[これはお地蔵様じゃあないぞ、人間だあ]と、
肩車をほどいて、ジジイを川の真ん中で「ドブン」と、投げ出してしまいました。

意地悪爺さんは、いきなりのことなので「アップアップ」しながら、タップリと、
川の水を腹一杯のんで、ずぶぬれになって帰って来たそうですよ。
!めでたし!めでたし!