9:30.am


姉「よし、着いたぞ」


弟「わわ、意外と人が並んでるね」


姉「フフン、強イベントの日だからな」


弟「なんで姉さんが誇らしげにしてるか判らないけど…」


姉「いいか、一歩でも横入りした奴を見掛けたら私に言うんだ、直々に撲殺してやる」


弟「そんな…折角なんだから楽しくやろうよ」


姉「ふん、甘い奴め…」


父「あ、あの…」


弟「ん?なんだい?父さん」


姉「お、母さんのおにぎりか、よし、これを食べて時間を潰そう」


弟「ちょっと恥ずかしいね」


姉「お前は周りを気にしすぎだ」


弟「…」


姉「お!時間だ!オープンするぞ」


弟「なんだかワクワクするね」


姉「行くぞ!うおおー!」


弟「姉さん…すごい勢いで追い抜いて行っちゃったけど、あれって横入りと同じじゃないかな」


父「…」


続く
姉「いつまで寝てる、おきなさい」


弟「う~ん…今日は日曜だよ、姉さん」


姉「いつまで寝てる、おきなさい」


弟「…だから日曜だってば、しかもまだ8時じゃないか~」


姉「もう一度同じ事を言わせたら撲殺するわよ」


弟「いっ!起きます、起きますよー」


姉「5分で着替えてリビングに来なさい」


…5分後、リビング


母「あらあら、早起きね」


弟「何だか解らないけど姉さんに起こされたんだよ」


姉「来たか、よし、ダイヤモンドに行くぞ」


弟「は?ダイヤモンドって何だよ、ちゃんと説明してよ」


姉「パチスロに決まってるだろ、今日は強イベントの日だからな」


弟「パチスロ?嫌だ、僕は行かないよ」


姉「お前、姉の頼みが聞けないのか?」


弟「頼みになってないじゃないかー!嫌だよ」


姉「もう一度同じ事を言わせたら…」


弟「…」


姉「…」


弟「わか、わかったよ、行くよ」


父「あ、あの…」


弟「父さん!父さんからも一言言ってよ」


母「あらあら、父さんも仲間に入れて欲しそうね」


父「う、うん…」


弟「えー!!」


姉「よし、じゃあ皆で行くか!」


母「まあまあ、じゃあ急いでお弁当作るわね!母さんはお留守番してるから頑張ってね」


弟「…母さん」


続く


例えば


自分が砂漠の真ん中にいるとする


色もない何もない砂漠


そこに空からオアシスが落ちてきました


私は全速力で走り寄ります


色の無い砂漠の真ん中に現れた静かな泉


そこに一輪だけ真っ赤な花が咲いていました


私は


卑しく


はしたなく


誰よりも先に


必死でそれを手に入れようとします


自分の他には誰もいないのに


守るという選択肢を思い付くのは


無惨に枯れてしまった後


色の無い世界に


やっと咲いた花だったのに