チャールズ・エリスの著書『敗者のゲーム』は、現代の株式投資市場を「アマチュア・テニス」になぞらえ、投資で成功するための本質的な戦略を説いた投資の名著です。
要点は以下の通りです。
現代の投資は「敗者のゲーム」である:プロのテニスは自らの「決定打」でポイントを獲得する「勝者のゲーム」ですが、アマチュアのテニスは相手の「ミスショット」によってポイントが決まる「敗者のゲーム」です。現在の株式市場は機関投資家や高性能なテクノロジーが支配しており、個人投資家が積極的に銘柄選択や売買のタイミングを狙って市場平均(ベンチマーク)に勝ち続けることは極めて困難になっています。
重要なのはミスを減らすこと:市場平均を上回ろうと積極的に売買する試みは、手数料や税金といったコストの発生、市場予測の難しさ、感情的な判断による「自分のミス」につながり、かえって損失を招く可能性が高いです。
取るべき戦略は「インデックス投資」:成功の鍵は、市場平均に勝とうとするのではなく、長期的な視点を持って市場の成長の恩恵を享受することです。具体的には、低コストのインデックスファンド(市場全体に分散投資する投資信託)を活用し、長期保有するという受動的な(パッシブ)戦略が最も有効であると提唱しています。
長期的な資産形成に集中する:短期的な市場の変動に一喜一憂せず、自身の投資目的やリスク許容度に基づいた長期的な資産配分計画(インベストメント・ポリシー)を策定し、それを規律正しく守り続けることが、結果として最も確実な成功への道であると結論付けています。
つまり、『敗者のゲーム』は、「市場に勝とうとするな、自分のミスを避けることに集中せよ」というメッセージを通じて、シンプルで長期的なインデックス投資の優位性を説いています。