りんどう屋という織元のひとことが炎上した。次のコピペの通り。
「西陣織を習いたい、将来的に仕事にしたい方を募集します。ただし最初の半年は給与的なものも出ませんし、その後の仕事を保証はできません。ただ、この西陣織の職人が減りゆくなか、将来的に技術を覚えておきたい方に無料で教授いたします」
 ブラックだという批判が多いが、これは学費ゼロ円の学校ではないのか。某大手織物会社のスクールなら7桁の学費を用意しないと入学できない。
 よくわからなかったネット民の炎上がいかに安易で軽率なものか今回ようやく理解できた。耳を傾けるに値しない、しかし社会に影響を与える不思議な存在である。
 確かに今は業界に新人を育てる力はない。なぜなら圧倒的な供給過剰で、かつその供給者が高齢者の一人親方だからだ。「雇用」と違い保護されない立場の人たちの競争は苛烈を極める。最低賃金は関係なくどこまでも価格競争が続く。手厚い社会保障、労働者保護を受けながらも成果物の上がらない新人職人は競争に勝てず参入の機会がない。
 その中で提案された、りんどう屋の社会貢献にエールを送りたい。
 ちなみに当社は、無償で教えてその職人を業界に送り込むりんどう屋のやり方ではなく、最初から雇用し、給料を払っている。育った後で他社に引き抜かれることを心配しながら。