再婚してから、いろんなものが無くなった。

紛失するのだ。

継子が失くしちゃう。

再婚したばかりの時は狭い家のどこにいっちゃったのか、と思ったりもしたけど、継子があらゆるものを外に捨てに行ってたりしてた。

上の子の物が欲しくて勝手に使って壊して、それを外の用水路や草むらに捨てに行く。

勝手に使ってるのがばれると怒られるから、どこかに隠すんだけど、隠した場所を忘れてしまう。そしてだいぶ経ってたから、何でこんなとこにあるの?という場所から出てくる。

上の子はその度に、大切な物が無くなったとよく泣いていた。

私も一緒に探すんだけど出てこなくて、継子にどこに隠したのか、どこに持ち出したのか、怒らないから教えてと言っても絶対に言わない。

口をつぐんで睨んでくる継子。そんな子をどうやって愛するのか。

愛するなんて無理だし、迷惑すぎて憎たらしいとしか思えなかった。


今は上の子のものを勝手に使ったり隠したりしなくなった継子。

彼も成長したのか。

でも、私の靴下が無くなる。

子供たちが小さな頃から、子供に家の手伝いをさせている。

洗濯物を畳んだり、お米を炊かせたり、お風呂掃除をさせたり。

もちろん継子にもさせている。

洗濯物は量が多いので、子供たち3人にお願いする事が多いのだけど、継子はルールを守れないので、洗濯物も適当にしてしまう。

靴下は適当にくっつける。

例えば末っ子ちゃんの靴下片方と私の靴下片方をくっつけていたり。

夫の靴下を私の靴下入れに入れたり、夫のパンツを私の下着入れに入れる。

これ、わざとなのだ。

間違えたふりしてわざとしてるの。

最近ではもっと酷くなってきて、畳んだ洋服と洋服の間に靴下とか下着を挟んで、箪笥に突っ込む。

そうする事で靴下や下着を定位置に仕舞う必要がなくなるから。

面倒くさいのだ。わざわざ箪笥を開けて、靴下の場所に靴下を仕舞う、下着の場所に下着を仕舞うという動作が。

なのでいろなものが無くなる。

私の靴下や下着はあらゆる衣類の間に挟まってるのだ。

ぐちゃぐちゃに仕舞われた衣類は箪笥からはみ出してる。だから朝靴下を履こうとしてもなくて、朝からタンスの衣類を引っ張り出して靴下を捜索しなくちゃいけない。

字に書くとたいした事ないけど、朝の余裕のない時間に靴下の捜索って、朝からかなりメンタルがやられる。疲れる。


継子は外出から帰ってくると、忘れたふりをして絶対に手を洗わない。

「手を洗いなさい」と声をかけたら、「あ!」と今思い出したような演技をして手を洗う。

「あんたさ、わざと忘れたふりしてるやろ」

と言ってやったら、睨んできて無視されたわ。毎回毎回、手を洗わないのがばれないように、すっといなくなって、すっと音を立てず自分の部屋に入って行くのだ。


とっても些細な事なのに、やらないといけない事をするという行為は彼にとってストレスなのだろう。

やりたいようにやりたいし、やりたくないもんはやりたくないのだろう。

私にはどうする事もできない。

躾けたら何とかなると思っていたけど、結論は何ともならない、だ。

そういう人間はいる。

迷惑がられながらも、彼のわがままを受け入れてくれる場所にゆくゆくは辿り着いていくんだろう、きっと。怒鳴ったりイライラすれば、周りの人が言う事を聞いてくれる場所だったり、何もしなくても何も言われない場所。

今もそれに近い状態ではあるけど。


はよ、どっか行ってくれないかな。