今月は「真如」。今年の「お寺カレンダー」は『吽字義(うんじぎ)』から、だとか。 | あと猫の寿命ほど。如露亦如電2024

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  2013年58歳の春に「うつ病」でダウン。治療に4年半。気づくと還暦を過ぎました。
  66歳になった2020年夏に「ああ、あと猫の寿命ぐらい生きるのか」と覚悟。世の中すべて如露亦如電です。

ニコニコ 一昨日、部屋掃除をしていて、年末に見つからなかったお寺から届いた「月めくりカレンダー/今月の法語」を書類の下の方から発掘。年末の「小掃除」で埋もれていたようです。早速部屋に掛けました。

 

ニヤリ 1月は「真如」。それって、いきなり凄くない? カレンダーにある説明文を読めば「真如とは、あらゆる存在の本当の姿であり、仏さまの悟りの境地です。この新世に近づくためには・・・(以下略)」。

 この「真如」は「お大師さまの著作」である「吽字義」の「意密」というところに書かれているとのこと。今年の「お寺カレンダー」(真言宗智山派)はこの「意密」からの言葉を頂くとのことです。

 ありがたや。

 

 

ニコニコ ということで、「真如」を求めて旅に出た、お大師さん(空海さん)から灌頂を受けた高丘親王の、天竺への旅物語「高丘親王航海記」は、いま三巻目をゆっくりと読んでいます。

 雲南お砂漠で夢の中、空海さんと再会した高丘親王。南詔国では蜜人を拝して別れを告げ、鳥人の少女と会いそして、遠く南の「アラカン国」で待ち受ける従者のもとに、時空を越えて戻ります。

 

 

ウインク そして、航海はつづき天竺へ・・・・。

 

キョロキョロ これ読みながら思いました。アラカン国は、今のビルマのラカイン州(ヤカイン州)を中心にしてあった王国。紀元前後から今日まで(伝説的には紀元前1000年頃から)、インドとビルマの間にあって、独立と文化の維持に大変な努力を払ってきた国/地域です。インドの支配、期限後500年以降にサルウィン川やイラワジ川の上流(西蔵や雲南)から、六詔国、南詔国、大理国と国が変わるに連れ途切れることなく次々とやってきたビルマ(ミャンマー)・タイ系諸民族の人たちとの軋轢や融和、ポルトガルの進出、イギリスによる植民地化!そしてイスラム教との複雑な関係(アラカン王国最盛期には仏教とイスラム教は共存)・・・。今に至ってはロヒンギャ難民問題・・・(「ロヒンギャ」って「アラカン=ラカイン」のベンガル語的な読みとの説あり)。

 アラカンの人々は、その長~い歴史の中で(文化的には日本の歴史より長いです)、ほんと艱難辛苦、臥薪嘗胆、楽あれば苦ありの道を歩み続けています。私の親しい知り合いにも3名のアラカンの人がいて、一人難民では学生活動家(1988年運動の)、もう一人も難民で日本の一流大学卒業後、仏教徒としてロヒンギャ問題に苦しみ、もう一人は、軍事独裁を逃れてきたオーバースティでしたが、日本語能力試験の1級(いまのN1)をほぼ満点でとって、いまはビルマにもどってヤンゴンで日本語学校やっているはずですが・・・、連絡取れなくなっています。

 無事を祈るのみです。

 

☆写真と画像は、1枚目がビルマ少数民族の日2007年2月)で披露されたアラカン民族の踊り。2~4枚目は「お寺カレンダー」。5、6枚目は「高丘親王航海記」第3巻の表紙と裏表紙。

 

↓去年の1月7日のブログです。上野不忍池の写真。