うつは、ゆっくりと治るし、「治りたい」と焦るうちは治らない。という私の経験。 | あと猫の寿命ほど。如露亦如電2024

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  2013年58歳の春に「うつ病」でダウン。治療に4年半。気づくと還暦を過ぎました。
  66歳になった2020年夏に「ああ、あと猫の寿命ぐらい生きるのか」と覚悟。世の中すべて如露亦如電です。

ニコニコ 私が「うつ」でダウンして、職場を離れてから8回目の梅雨明け。そして夏。

 

 私の「うつ」治療経験を少し書きます。参考になればと思います。

 

ショボーン ダウンしたのは2013年、この年の東京は7月6日に梅雨明けして、それから10日間猛暑。「練馬」は10日間猛暑日がつづいたと「過去の天気」にあります。練馬の観測点は2012年に「涼しい」石神井公園脇に移動したのですが、それでも最高気温が36度近くにまで上っています。

 「うつ」で動けなくなったのがの4月7日朝。そして発症(治療開始)から3ヵ月経ったこの梅雨明けの頃、私はノートに・・・、

 「あと3ヵ月休職する(あと3か月で復帰できると思っている)、貴重な(休みの)時間を過ごしたい」などと書いています。まだ、薬もきちんと定まってないのに!

 

ニヤリ このような感覚は、私が労働相談で接してきた「うつ患者」にだいたい共通しています。

 「うつ」でダウン→治療に入る→なんとなく元気が出る(薬のせいで)→仕事のことが気になる(職場の人に悪いと思う)→職場復帰したくなる→無理して動こうとする→また「ダウン」したり、眠れなくなったり、頭痛に苦しんだりする。というパターン。

 治療はこれからが本番なのだけど、「頑張れば」復帰できるようになるって、思ってしまう。これはだいたいが「仕事人間」で、そのために「うつ」で休職した者達に共通した「思い」です。

 

ニヤリ でも「うつ」は、だいたいが「うつ」になる状態であった時間と同じぐらいの時間の治療が必要。

 私は、この「あと半年」と思っていたときから、「寛解」まで+4年かかっています。

 

ニヤリ 例外的に「早く復帰できる」ケースも希にあります。それは「うつ」になった人が、発症する前に新しい労働環境に入って、経験したことのない過重労働と、毎日上司からのもの凄いパワハラにさらされたりして、1ヵ月程で一気に適応障碍(うつ状態で会社に行けなくなる)になって仕舞った場合。そういう場合は「原因」がなくなれば数ヶ月で「復帰できることがあるけど、そうでなくて、過重労働が長年つづいている場合などは、「治る」のに時間がかかるし、「治る」というのは、その酷い労働環境に戻るということではありません。酷いままのところに戻ったら・・・・、過ぎに再発すると思います。

 

 とくに50代に差し掛かる頃に、長年の長時間労働で、平均的労働者の一生分の労働時間を大きく上回っているようなケースでは、その人の一生分の「労働時間」は消化し尽くしているので(それに男女とも更年期なので)、いったん「ダウン」すると、ゆっくりとしか治らないようです。

 

びっくり うつは「ゆっくり治るもの」。

 

ニコニコ 治療も医師と相談しながら(薬も試行錯誤しながら)、焦らずにゆっくりとです。向精神薬などの「うつの薬」は副作用があります。だから、処方された薬できつかったら、医師にちゃんと伝えます。飲まないのはNG。飲んでダメなら薬を変えるし、医師の想定内の副作用なら受け入れてみる、ぐらいの感覚が必要だと思います(どうしても医師と感覚が合わない場合は別の医師のセカンドオピニオン求めたり、転院したりもあり)。

 

ニヤリ 私は、労働相談の「仕事」で20年間、常に「うつ」の人の(労働問題に限って)の相談に対応してきたのですが、それでも自分が「うつ」になったら、自分が「うつ」の人にアドバイスしてきた事が活きないのです。すぐに働きに出ようとしたり、焦ったり・・・・。

 

 「うつ」でダウンして3ヵ月経った7月中頃。私はメモ帳代わりのIpod_topuch(先代のipod_touch)に、こんなことを書いています。

 「動けるようになったが 一日中はきつい」「身体は良く動くけど 夕方になると疲れる」

 まだ、「患者」としての自覚が足りていませんでした。私に「治療」の効果が(薬の効果でない)が、感じられるようになるのは、この8ヵ月後の春のことでした。そしてそれから、薬も定まってきて「一進一退」を繰り返し(「うつの戻り」は数回ありました)、ゆっくりと治っていきました。

 

「うつ治療後」の自分は「うつ前」と少し違っっているかも。

 

ウインク そして、治った後の私は「うつ前」の私ではなく、感覚(元気度)はさらに数十年前の私。周りからは「性格が変わった」「こんな人だっけ」などといわれることもあります。みんなが見ていた私は「うつに徐々になっていく、心が壊れつつある私」なのでした。

 

 以上が私の治療経験。人それぞれ(医者もそれぞれ)ですが、参考に出来るところがあれば、「あ、そんなものなのか」と役立てて下さい。

 なお、私はよく似たケースの「ツレがうつになりまして」(細川貂貂)が、とても参考になりました。

 

 

 

☆写真は、東京の昨日午前の青空。梅雨明けの空。2枚目は、このブログの管理人「ゴロ」。3枚目は私の「うつダウン」前にどこかの水族館で写した「サカサクラゲ」? その時はこういうのに心を動かされていたようです。