「ツレがうつになりまして」(漫画)に、自分と同じケースを見ました。(ついでに夕焼けの写真2枚) | あと猫の寿命ほど。如露亦如電2024

あと猫の寿命ほど。如露亦如電2024

  2013年58歳の春に「うつ病」でダウン。治療に4年半。気づくと還暦を過ぎました。
  66歳になった2020年夏に「ああ、あと猫の寿命ぐらい生きるのか」と覚悟。世の中すべて如露亦如電です。

 「うつ」のことを、昨日に続けて書きます。

 

 私は「ツレがうつになりまして」(以下「ツレうつ」とします)という細川貂々さんの漫画を読んだのは、私が「うつ」の治療をしている時、たしか、急に「味覚」と「臭覚」が戻ってきた時だと思います(私の住んでいる街の商店街が、急に「臭く」感じられるようになり、「なんだ、この雑多なゴミのような、あるいはドブのような臭いはどこから来るのか」と、不思議に思ったのですが、それが実は慣れ親しんでいた街の、食料品店や料理店などの日常の臭いだったのです、臭覚と共に味覚も戻り始めました、この戻りはその後、段階的に続きました)。

 

 漫画を読む前にビデオで「ツレうつ」を見て、「へー、同じようなことがあるもんだ」と感心し、漫画を購入しました。うつの家族を、特に働き過ぎでうつになった家族を持つ人は、読んでほしいと思います(漫画だから、難しくないです。妻の立場から夫のうつをよく観察し、夫の心情をかなり的確につかんでいる思います。私がなった「うつ病」って、ここで描かれているような感じです。

 

 ただ一つ、読みながら、もったいないな、と思ったのは、あれだけの過重労働なのだから当然「労災」は認定されただろうな、と思ったこと。労災って、特に「うつ」にかかっている人や家族は、なかなか思いつかないらしいです。「うつ」の労災に関しては、労災職業病センターなど、幾つかの労働団体が相談に乗ってくれるので相談しましょう(こういうときは、ネット上の情報に振り回されずに、リアルで実績があるところに相談しましょう)。

 

 「ツレうつ」(漫画)は、お薦めです。幻冬舎文庫で500円くらいでした。

 そういえば、私が「うつ」でダウンする前の数ヶ月間の「失われた記憶」の前の記憶で、鮮明なのは、ダウン4ヶ月前に、相談者(重いうつ症状で、記憶も定かで無い状態の男性を、ご家族が私のいたユニオンに相談に連れて来ていました)といっしょに労基署に行って申請していた働き過ぎによる「うつ病」が労災と申請されたこと。「あ~、認定されてよかった」と思った感覚ははっきり残っているけど、その後の日々の記憶がありません。あの時に、私の心のなにかが「切れた」のかもしれません。

 

☆写真は、夕焼け。

 上は私が住んでいた街で見たある年の、真夏の猛暑の日(まるで昨日のような日)の夕焼け。雲の形が面白いです。「朱雀」型?

 下は、仕事で訪問した東京多摩地区の住宅地で偶然に遭遇した見事な夕焼け。(こじつければ「玄武」型)

 「うつ」が静かに私の中で、やがて「大うつ病」として発症すべく、静かに進行していた時、私はやたらに夕焼けが好きで、夕焼が出そうな日は、日が暮れるのを待ち遠しく思いました。(寛解した状態のいまは、普通にきれいな夕焼けが好き、程度です)