毎日新聞のクロスワードパズルに「サウン」が登場。でもそれは? で、ビルマ語参考書の紹介。 | あと猫の寿命ほど。如露亦如電2024

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  2013年58歳の春に「うつ病」でダウン。治療に4年半。気づくと還暦を過ぎました。
  66歳になった2020年夏に「ああ、あと猫の寿命ぐらい生きるのか」と覚悟。世の中すべて如露亦如電です。

ウインク 写真1枚目は昨日の夕焼け。窓際で新聞を読んでいて、気がつくと部屋が入ってくる西日で紅色に染まっていました。

 あ、夕焼け! と思って、急きょ高い場所にデジカメを持って行って撮影。東北側の空には、夕日に染まった積乱雲もあり、それも撮影(2枚目)。

 

ニコニコ 土曜と日曜、新聞を読むついでに「文化欄」にあるクロスワードパズルも楽しみます。毎日新聞土曜朝刊のが一番やり応えがあります(タテヨコともに13行)。でも最近は出題の質がイマイチ。出題者(メンバーたち)に疲れが?

 「これは、いくら何でも?」という言葉も出てきます。

 

ニヤリ たとえば、この土曜日版では「水島上等兵が奏でたビルマの竪琴」というヒントの3文字語。私はビルマ語を習ったことがあるのですぐに「サウン」と出ましたが・・・・、これってわかる? 辞書を引くしかない?それに「ビルマの竪琴」はビルマの文化を無視している問題の書です。作者はビルマに行ったことなどなく文化を知らない(竪琴を「サウン」ということも知らないかも)、だからビルマでは一発レッドカードで「破戒僧」になる「死者のお骨集め」(輪廻転生を否定する行為)とか「楽器演奏」(欲・快楽につながる)を僧俗の「水島」にさせています。

 毎日新聞は大手新聞社のなかでは一番ビルマ/ミャンマーに詳しいと思っていましたけど、残念。ついでに言うと、いま広辞苑(第6番電子辞書)で「サウン」をひいたら、「saung」と音が表記されていました。これは「saunn」が正しい。「saung」はたぶん、英語-ビルマ語辞典から得た音だと思います。

 

ニヤリ 日本は戦前にビルマを2年間植民地支配しています。そして、多くの兵士がそこで命を落としています(いま、日本のコロナ対策と比較される「インパール作戦」の失敗などによって)。また、憲兵隊制度とか「威張り散らす軍人」という日本の悪い影響は今も残っています。それでも、ビルマ語が日本語によく似ているから、日本人は長年「インド」の一部として植民地支配したイギリス人に比べて「ビルマ語」をその音に近く発音できます(出来るはずですが)。でも、ビルマ語を学ぶものは少なく、加えて日本にいるビルマの人達が日本人にビルマ語を教える教科書/メソッドを持たないので、「ビルマ語」問題が(国名の「ビルマ」「ミャンマー」問題含めて)、ときどき出てきます。

 

 私は、89年頃に、テレビニュースに出てきたビルマ文字が面白いので、某外国語教室に通い(それは均すと週一回で2年半程度にもなった)、そのうち1988年の軍事クーデターで日本に逃れてきたビルマの人達の日本語教室を毎日曜日に手伝うようになって・・・、だからいくらかのビルマ語は分かります。

 

ショボーン 私が学び始めたころは、ビルマ語の教科書など「ビルマ語4週間」とか「基礎ビルマ語」とかの大学生が使うようなもの、文法中心で、会話文はネイティブチャックすると不十分なところが多いものしかありませんでした。当時のそのほかの「教科書」など、間違いだらけでまったく役立ちませんでした。

 あれから30年。ビルマ語の学習事情、だいぶ良くなっています。辞書はまだ良いのがありませんが(中国語やフランス語の辞書に良いのがあります)。

 

ウインク ということで、3冊のビルマ語学習のためのお薦めの本を紹介します。

 

ニコニコ まず「旅の指さし会話帳44 ミャンマー」(本の写真の1枚目。浅井美衣/著、情報センター出版局 税込1980円)。これは絵があってそこに日本語とビルマ語(ミャンマー語)の両方が書かれていて楽しいです。巻末には簡単なビルマ語の文字(発音)や文法についての説明と単語帳もあります。浅井さんは1990年代のビルマ旅行の先駆者の一人で。この本にもその体験が活きているようです。

 次に、これは前のバージョンが出版されたときに、初歩学習者を多いに喜ばせた、「エクスプレス ビルマ語」(本の写真の2枚目。加藤昌彦/著、白水社 CD付で税込3300円)。この本で文字、発音(声調:ビルマ語は3声調ありますが、「声調命」の中国語、タイ語やベトナム語よりかなり簡単です)と初歩的な文型が学べます。日本語とビルマ語は似ているので(日本語の「が」「は」「を」などの助詞にだいたい対応する「ガ」「ハー」「ゴオ」などもあります、日本語の上手なビルマの人の言葉を良く聴くと、「を」は「ごお」ってそのまま使っている人多いです)、文法は学ぶのが楽です。加藤先生には短期間ですが教えてもらったことがあります(たしか「カレン語」にも詳しかった)。

 

ウインク 3冊目はもう少し文法を知りたい人用の「現代ビルマ(ミャンマー)語文法」(本の写真3枚目。岡野賢治/著、国際語学社2800円+税)。岡野先生は東京外大の准教授を務められています。

 

  ビルマ語/ミャンマー語を知りたいときに参考にして下さい。

 

 ☆一番下の文字列はビルマ語の「エクスプレスビルマ語」(第一版)に掲載されている、ビルマ文字の説明箇所。ビルマ文字の基本はここにある33文字の「字母」です。そのうち7文字は使用頻度が少ないので(表で網がかかっている文字)まず26文字覚えれば良いのです。日本人のビルマ語学習者には「鬼太郎の目玉おやじ」のような「ザー」が人気があるようです。これは「市場」にあたる言葉「ぜー」などに登場します。