映画、ドラマの後は、読書にハマり…

といっても、1冊の本をずーっと、たどたどしく読んでいたという

実態ではありますが、

ついに、読み切りました!

 

 

「ロンドンから来た平壌の女」

 

 

 

 

 

ちょっと検索してみると

去年に産経新聞が記事にしていました(こちら

 

 

偶然目にしたYouTubeで

この本の紹介をしていて、ちょっと興味をそそられたのです。

 

 

読んでみて思ったこと…

 

 

日韓併合から光復、南北分裂、朝鮮動乱、それに続く現代までの歴史と

韓国語を勉強している人には

意外と読みやすい本ではないかと思いました。

 

 

文章の中にある隠された感情を 拾わなくても

ただそのまま読みすすめればいいのです。

また同じ現代に生きる者ですので、

古語のように昔はこうだったなど考えなくていいのです。

 

 

韓国の本は、ドラマのように

感情が溢れて、また展開の仕方が前後したりして

よくわからないことも多いですが、

この本は 生まれたころから順番に書かれています。

 

 

 

大まかには、

北朝鮮人として生きて、

亡命して韓国人となった

この2つに分けられますが、

だいたい4:1くらいの比率で、北朝鮮のことが多いです。

 

 

北朝鮮人としての回想は、単純であまり感情がありません。

何かがあった

そのなぜかを知ることは恐ろしく知らんふりしていた

 

周囲の人の動きは単純です。

 

突然行方不明になった…

 

恐ろしい」という感情は、それだけで語彙も乏しくなるのでしょうか。

 

 

それでも、人から人へ

あの人はこうなっていた、あの人を見た

と伝わり、

生きていてくれたかと思った

という、その情には、胸が熱くなりました。

 

 

韓国へ亡命してからの部分は

感情のほとばしりのようでした。

 

お母さんごめんなさい。兄弟よ、親戚たちよ ごめんなさい

必ず統一のために働きますし、

その統一の日が来たら 真っ先に会いに行きますから

その日まで、とにかく生きていてください

 

 

北朝鮮にいる間は、近い人にすら

自分の思いや考えを話したことがなかった

母にさえも話したことがなかった

互いに何を考えているのか分からない

ただ禍にひっかからなければいいとそれだけを願っていた

 

もっと切実なのは

 

共産党員の女性が英国で入院、臨終を迎えていたとき

突然、

この女性は最後まで共産党の理念を実現しようとすべてをささげてきたが

目の前にいる私、地上の楽園と言われた北朝鮮から来た私を見ても

まだ共産思想が優れていると信じているのだろうか、

彼女は、自分が批判している国の福利厚生を存分に受けているのに…と思った

 

という部分でした。

 

 

読み切った興奮で、つい長くなりましたが、

興味ある方は 一度原書(韓国語)で読んでみてください。

 

 

 

なお、上記の内容は、つたない韓国語能力の私が、意訳したものですので

日本語版のそれとは違うこともあるかもしれません。

ご了承ください。