現実を視よ＠柳井正

いまだにほとんどの日本人は

「この国は豊か」と思っているだろう

現実を視よ/PHP研究所: ￥1,575; Amazon.co.jp

「この本を書くことは、一経営者としては正しい判断ではないかもしれない。
だが、書かずにはいられない」。

はじめに書かれているこの言葉がすべてなのかもしれません
ユニクロなどで有名な株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長
柳井正さんが贈る現代ニッポンへの提言
これを読まずして明日は語れない
さっそく手にとって読んでみました

「平和ボケ」「身の丈を知らない」「勃興するアジアから取り残された日本」
グローバルに目をむけた場合、盛んに成長をし続けているアジアの中で
閉塞感たっぷりに下向きな印象でしかない今の日本
仕事をしていても、そのことを直視し向き合っているビジネスパーソンが
どれほどいるのか不思議でならないことも多々あるでしょう

私には家族がいて子どももいるので、未来の日本について自然と考えるし
どのようにしていければいいのか日々悩むところだったりするのですが
独身であれば、そんなことも考えずに済むのかなぁと思えるほど
今の日本の置かれている状況に

無関心な大人が多すぎるのではないか
この本を読んでそんなことを感じるわけであります

それを証拠に、迷走する政治。政策よりも政局が重視され
明日来るかもしれない選挙に向けてのみでしか活動できない政治家
選挙区のことばかり考えているため、日本全体で物事を考えるという
習慣が身につくわけもなく、

明日の生活のみを考えるようになってしまった
それが悲しいかな、今の日本の状況なのかもしれません

また、サラリーマンとして安穏とした日々を過ごしたまま大企業の経営者となり
世界競争に巻き込まれ、存在感すら見えなくなってしまった日本企業
「ジャパン・バッシング」から「ジャパン・ナッシング」へ
何とも悲しい現実が今の日本を取り巻いているようにしか感じないわけであります
現場で働いている身としては、こんなんじゃやってられないよって
言いたくもなるわけなんです

そう、その怒りを行動に変えて

あなたが変われば未来も変わる
今の日本人に求められていることは、まさにこれではないでしょうか
いつまでもくだらない慣習に縛られている場合じゃないし
大企業だからって自分の人生を一生面倒を見てくれるわけじゃない
一人ひとりが自分の意思を持って行動することができるわけですから
まずは、少しのことからでも行動に移すことが必要であると
そんなことを再確認しました

政治家を決めるのは、私たち日本国民です
カツカレーのパフォーマンスなども話題になりましたが
本当に大事なことを無視しないで、見た目とか著名だからとか
勢いがありそうとか、そんな安易な理由で政治家を選んじゃダメだと
そんなことを心から感じたりもしました

確かに、選挙で自分の考えを100％実現してくれる候補者はいませんが
自分の意思を持って行動に移す、

まずはその第一歩を踏み出すことが
今の閉塞感に包まれた日本を打破することにつながるのではないか
そんな気持ちにもなりました

気づかない人はどうやっても気づきませんから
まずは気づいた自分自身から行動に移すことが重要かと思います
それが周りに拡散し、いい影響になればいいでしょうし
気づかない人は、まぁホッておくしかないでしょうから
今の政治家みたいな「未来への借金」なんて先送りばかりせず
現実を直視し、誠実に対応していける日本づくりを
一人ひとりが行っていけたらいいと感じましたね