障害者パワーのボランティアを始めたばかりの頃、選手達の強さにびっくりした。
私自身ベンチプレスがあまり強く無いという事もあるが、それでもかなりの年月をかけて努力してきたつもりなので、選手達の試技を最初に見た時は、この体重で?その年数で?と本当に驚いた。
しかも国際試合に同行し、選手達のトレーニングや栄養管理の仕方などを見て、失礼だがまた驚かされた。
こんな挙げ方で?こんなデタラメな食事で?
中にはヘビースモーカーの選手すらいるではないか!
しかしながら脊髄損傷や国指定の難病を抱えた選手達の強さの秘密はじきにわかった。
まず下肢障害の選手は上半身に見合った下半身が無い為、同じ上半身でも実際には健常者の選手達に比べたら少なくとも二階級は下で戦える。
しかし下半身を使ってブリッジを組む事が出来ない為、よほど上半身の柔軟性が無いと、胸を高い位置に起こせない。
ほぽベタ寝した状態でのガチンコ挙げになる場合が多い。
損傷箇所が上部になればなるほど背筋が使えない為その傾向が強くなる。
私は今では車椅子に座っている状態を見るだけで、その人の損傷部位がどの辺りなのかがほとんどわかるようになった。
腹筋や背筋の支配神経を知っている為、上体の姿勢を見ただけでどの辺りまで神経が繋がっているのかがわかるからである。
だから指導する際にも、健常者と違うのはもちろん、どの辺りまで自分の身体をコントロール出来るのかを把握した上で、ポジション作りを考えるようにしていた。
それから彼らの決定的な強さの秘密を知って、なるほどと納得させられた。
私は何度かドーピング検査に同行し、彼らが服用している薬を全て把握している。
彼らは動かせない身体の組織を維持させ、壊死させない為に定期的に薬物を使用している。
それはもちろん筋肉増強の為では無いのだが、結果的にベンチプレスなどに動員される筋肉の合成作用をも強烈に促す結果になる。
選手の中には自分がそのような薬の影響で強いのだという事を理解していない者もいる。
生命維持の為に医師に処方してもらって使用しているのだから、私も彼らの事をズルいとは思わない。
だが理由も知らず、自分はベンチプレスが強いからと腐った態度を取る馬鹿に言いたい。
薬物を使用してなければお前などに挙げられる重さではないと。
そして感謝の気持ちも無く、強いから偉いなどと考えるような馬鹿だから神の試練を受ける羽目になるんだよと。
脊髄損傷を負った人間の平均寿命は約62歳、損傷部位が上になるほどまたその寿命も短くなる。
動かせない為に褥瘡が出来たり、様々な感染症にかかりやすく、また人体で一番大きな筋肉である脚を使えない為に効率的にカロリーを燃焼出来ず、糖尿病になる可能性も非常に高い。
酒やコーラなどは天敵だ。
タバコなどは問題外である。
今となってはもうどうでも良いが、パワーリフティングに限らず、栄養学的、医学的、また外国生活での経験を生かして自分の持てる力を選手や協会の為に尽くしてきた。
だが協会は自分の売名行為や、交通費をごまかしたり、ただで外国に行ってやろうなどという人間を選択した。
そんな団体こちらからお断りだ。
黙っていたが、私に時間やお金の余裕があり、障害者団体のボランティアをやってこれたのは、死んだ父の遺産があるおかげでもある。
それなのに私に向かって、タダで外国に行きたいだけだろう?などと平気で言うような貧しい心しか持たない、程度の低い理事や、感謝の気持ちも無いような頭がカラッポの馬鹿の為に費やす時間など無いというものだ。
自慢では無いが、死んだ父はこの辺りでは今でも知っている人が沢山いる程の権力者だった。
父が今生きていたらきっとこう言うに違いない。
人としての心が無い馬鹿など相手にするな!とね。
それにしてもこのような事実を、果たして何人の役員や選手が知っている事だろうか?
ねえ、バカノセさん!^ ^
それにしても活動を辞めたおかげで今まで溜まっていたものを吐き出す事が出来て本当にスッキリした。
これからはまた自由に飛び回るとするかな~!♪( ´θ`)ノ