前回に引き続き、悪雪を快適に滑る為のポイント、二番目まで書いたので今回は三番から。
3 角を立て過ぎない
春スキーのゲレンデなど、重い雪質を滑る時に、普段整地を滑る時と同じようにスキーのエッジを立ててしまうと、雪面抵抗が大きくなって操作がしづらくなり、またターンの後半ブレーキング要素が強くなり過ぎて身体がツンのめったりします。
春のシャーベット状のピステは抵抗が大きい分、操作はしづらいですがスピードコントロールは容易に出来ます。
普段と同じように角を立てて滑っていては上手に滑れません。
普段よりエッジ角を少し緩めて、スキーの面で滑るようなイメージを持つと操作もし易く、バランスを崩す事も少なくなると思います。
4 設定速度をいつもより高めに
これは私が習った四つのポイントの中で一番役に立ったと思う内容です。
春スキーの午後のピステは気温が高く、沢山のスキーヤーが滑っているのでかなり荒れていたりします。
私も以前そうでしたが、このような荒れた斜面を見るとほとんどのスキーヤーは気持ちの中で構えてしまい、抑え気味の滑り方になりがちです。
しかしそれがかえってマイナスで、ただでさえやりづらいスキー操作をさらに悪化させています。
冷静に考えてみればわかりますが、整地より抵抗がかなり大きい重い雪で、さらに制動要素を強くするような滑り方をすれば、スキー操作はしづらくバランスも崩し易くなるのは当然です。
スキーは外力(重力による落下)と内力(スキーヤーが働きかける力)のバランスでスピードをコントロールしています。
制動要素の強い重い雪で普段より抑えて滑ってしまうと、内力が強くなり過ぎてスピード不足になり、スキー操作が非常にしづらくなってしまいます。
経験豊富なスキーヤーならわかると思いますが、このような春の重い雪を滑る場合、ある程度斜度があるほうが格段に滑り易いはずです。
逆に緩斜面では非常に操作が大変になります。
それは外力の差によるものからきています。
ですから春の重い雪を滑る時には抑えるのでは無く、滑走スピードをいつもより少し高めに設定し、外力を強くする事で断然快適に滑る事が出来るようになります。♪( ´θ`)ノ
以上、悪雪を滑る為のポイントを書いてみましたが、春の重い雪など、不整地を滑る事で身体のポジションや力のかけ方など、様々な事を学ぶ事が出来ます。
また春の雪はスピードコントロールが容易で転んでも痛く無いし、コブ斜面などの練習にももってこいです。
ですからそういう意味では私個人としては、悪雪などという物は存在しないと思っています。
整地されたピステではなかなか気付かない自分の弱点や欠点を指摘し、ひと回りもふた回りも成長させてくれる素晴らしい先生なのですからね!^ ^
あ~早くまた滑りたい!♪( ´θ`)ノ