そういえばジャイアンツのサイン色紙を見て思い出したが、30年程昔はなんと我が家にプロ野球選手がたまに遊びにきていた。
私の死んだ父が連れてきていたのだが、ある日その中にとんでもない大物がいた。
私はその時二階にある自分の部屋でラジコンか何かをいじっていた記憶があるのだが、父が今後予定している計画の為に一階のリビングにきていたその大物に挨拶をしに私に降りてこいというので、少々ビビったが一階に降りて行き顔を出す事にした。
私はその大物に会うのはそれが初めてで、後にその計画の為に何回となく会う事になるとはその時考えもしなかった。
その当時アメリカから帰国したばかりの私に、父はその大物と私に英語で挨拶や会話をしてみろと言った。
そう、その大物はアメリカ人だった。
恐らく私と同世代や野球ファンであればその名前を知らない者はいないであろう、ビッグネーム。
その時改めて父の凄さを思い知らされた。
大柄で全身からオーラを放つその男は、とても気さくで笑顔が素敵な、いかにもアメリカ人というナイスガイだった。
私の父はその選手をアメリカからスカウトしたプロ野球チームの監督と親友関係だった。
私をアメリカで生活させたのも、父が私の将来を心配しての事だったらしく、その監督の推薦でチームの助っ人外国人の通訳として働けるようにする為だった。
そんな事などつゆ知らず、日本に帰国して喜んでいたのも束の間、私はまたしても勉強ばかりさせられる羽目になるのだった。(; ̄O ̄)
しかしそのおかげで、後に私はまた素晴らしい経験をする事になったのだが。
続く。