最近どこかのスポーツストレングス指導協会の公認トレーナーがジムに来ている。
言われるまで全く気がつかなかったのだが、様々なジャンルのアスリートのフィジカルトレーナーをやっているらしい。
え!?トレーニングなんかした事あるの?という身体なのだが、勉強して指導資格を持っているという。
さらに上の資格を取るには実技試験があるから少し前からウェイトトレーニングを始めたらしい。
はい?今までやった事ないの?ペーパー資格だけでアスリートに指導していたの?
おまけに今度受験する実技試験の内容というのも、フォームが良ければ合格するというものらしいのだ。
スクワットやベンチプレスも重さや筋力は全く関係なく、誰が見ても綺麗なフォームでやる事が大事らしい。
そう言って、ほとんどの種目を20キロのバーだけで形を作るトレーニングをやっていた。
ちなみに私のトレーニングを観て、「筋力はまあまあありますがもっと綺麗な正しいフォームでやらないと合格はできません」などと言っておった。
そもそも綺麗なフォームてなんやねん!?て感じである。(-。-;
本来ウェイトトレーニングをやる目的そのものの本質を理解していない。
パワーや筋力、筋量、スピードやバランス能力を上げる為に行うのであって、誰が見ても綺麗なフォームでやる事が大事なのではない。
ターゲットとする筋群に効率良く的確な刺激を与える為に、正しい身体の使い方をして動作を行い、理想的な動きができて初めて良いフォームになるのである。
本当に大切な事は、正しい運動をするという事であり、形だけ綺麗に見せても全く意味がない。
あのシュワルツェネッガーも、「筋肉の感覚に敏感になり、正しい筋肉の使い方をすればフォームは自ずと出来上がる」と言っている。
そもそも20キロしか挙げられないのに合格する試験て一体何なのだろうか!?
そんなウェイトしか扱えなくてどうやって指導するのか不思議でならない。
話を聞いてたら、「スクワットの時は膝を前に出してはいけない」「ベンチプレスの時は肘の角度が90度になるようにしてバーは胸の真ん中に降ろすように」とか言っているが、私には全く理解できない。
膝を前に出さずに力強いスクワットなどできるはずがない。
そもそもなぜ膝を前に出してはいけないのか?と問いたい。
決まって、膝を怪我する危険性があるから!などと答えるが、一体誰がそんなくだらない事を言い出したのだろうか?
私に言わせれば、昔あったような、運動中は水を飲むな!筋トレはやってはいけない!という何の根拠もない間違った戯言と一緒である。
ベンチプレスにしても、肘の角度なんか気にしてたら集中してリフティングなどできるはずがない。
鍛えたい部位に合わせてグリップ幅は違ってくるし、それに合わせてバーが降りる位置も自然に変化するのが普通だ。
大切なのは目的に合わせた正しい運動であり、形だけ決めても何の意味もないどころか形にとらわれ過ぎていい動きなどできないだろう。
何度も言っているが、ウェイトトレーニングは机の上でやるものではない。
実際に死に物狂いで取り組み、壁を破り、時には怪我も経験したりしながら這い上がって行かなければ、とてもじゃないが本質を理解したり、ましてや他人に指導などできるはずがない。
by 試験に合格しない一般人Σ( ̄。 ̄ノ)ノ