ペーパー指導者 | 人生を楽しむ為に!

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トレーニングの記録や旅日記。
冬はスキーや温泉の記事なんかも。
パワーリフティング、ウェイトリフティング競技経験あり。
アメリカゴールドジムでウィダートレーニングメソッドを習得。
現在は仕事と健康の為に日々トレーニングに励んでいます。

以前私が通っていた県のトレーニング施設に、スポーツ指導員として数人の方が勤務されていました。

ほとんどの方が県の職員、地方公務員で肩書きは体育大学卒業、スポーツ専門学校卒業などでした。

ところが彼らは勉強はしてきたかもしれませんが、実際ウェイトトレーニングをほとんど経験していないのです。

素人相手ならまだしも、その施設にはプロのスポーツ選手や、実業団、学生の本格的なアスリートも来ていました。

いくら勉強して肩書きがあるか知りませんが、そんな指導者がウェイトトレーニングをアスリート相手に指導しているのです。

アスリートの彼らが一度私の体格を見て、ウェイトトレーニングの指導を頼んできました。快く引き受けてスクワットやベンチプレスなどのエクササイズのコツやセットの組み方などを教えて上げていたところ、そこの肩書きだけの指導者から叱られてしまいました。

理由は、私がなんの肩書きもなく、自分達は運動生理学に基づいたトレーニングメソッドを学び、資格や実績が充分にあるのだから余計な間違ったトレーニング方法などを教えないで欲しい!という事でした。

何も反論しませんでしたが呆れてものも言えません。ウェイトトレーニングの経験がない人間がウェイトトレーニングの指導をするんですから!

机で勉強して200キロのスクワットができれば誰も苦労などしません。彼らは、自分は今ウェイトトレーニングをやってないが、知識があるからやればすぐにそれぐらい挙がるようになるはずだ!と言ってました。

そんな輩がプロの指導者などやっている時点で日本のスポーツ界はおしまいです。あなたがもし野球を教わるとしたら、肩書きや資格だけ充分で野球経験がない指導者か、イチロー選手やダルビッシュ選手のような本物の選手かどちらを選びますか?

ウェイトトレーニングもある程度の知識は必要ですが、それ以上に自分で経験を積んで動きを体得したり、苦労して筋力や筋量を手にしない事には何もわかりません。

上っ面だけ覚えたところでちょっと難しい話になるととたんに対応できなくなります。応用が効くどころか基礎もへったくれもない、ウェイトトレーニングの経験がほとんどない机の上で覚えただけのペーパー指導者なんですから。

そんな人間が仮に正論を並べたとしても、そのような肩書きだけの筋肉もない貧弱な体では全く説得力がありません!私は特に資格などありませんが、体つきや扱っている重量を見て、いろんな人達が声をかけてくれます。

トレーニングに限った事ではありませんが、とかく日本人は資格、肩書き、マニュアル、といったものに左右されるいわゆるお役所体質の人間があまりにも多いです。おまけに新しいものをなかなか受け入れようとしない柔軟性の欠如が見受けられます。

私は若い頃、数年間本場アメリカでトレーニング理論やトレーニングに対する考え方や姿勢、栄養学などを学んできましたが、当時はもちろんの事、現在でも先進国であるにもかかわらず、我が国は間違いなく欧米に大きく差をつけられているでしょう。

どの競技でも、日本人が世界になかなか勝てない原因の一つである事は間違いないでしょう。

ベンチプレスを初めとして、ウェイトトレーニングも机でいくら勉強したところで、実際にジムで死に物狂いの努力をしなければ得るものもなければ結果も出ないのです。