せみの鳴き声も遠のき

強かったはずの日差しも

少しずつ柔らかくなっていく

木陰の風も心地よく

木々の色濃いさも

心なしか陰りを見せる

夕暮れ時には

ひぐらしと一緒に

鈴虫やコオロギ達が

さえずりながら

少しの寂しさを運んでくる

季節が移ろい始めたことを

体で感じながら

置き忘れた心を探す

そろそろ秋になるのだと

遠くなっていく夏に

想いを寄せる

戻ることのできない

遠い夏の日と

忘れてしまった心を

見つかるはずもないのに