現代社会には
個性主義が蔓延しています


毎日
たくさんのセミナーが
メルマガ
フェイスブック広告
ツイッター
など
目にしない日はありません


・一億円の収入につながる・・・
・販路拡大・・・
・年収が10倍に・・・
・顧客を10倍に・・・


などなど
コツコツやるより

手っ取り早く
成功を手に入れる方法はこちらです
という内容が
あふれかえっています


応急処置的な方法で
人生の成功者となれますよ
と言っているようです




しかし、
すべての生命に
成長と発達のしかるべき順序があるんです


人は生まれてから
寝返りを覚え
座り
はいはいをする

その後
歩き
走ることができるようになる


数学の
微分積分をするにしても
加減乗除の算数から
方程式を解くようになって
線形代数学
微分積分と進んでいく
算数を今日始めて
あすに微積ができるようになりましたってことはあり得ない


野球でも
キャッチボールの距離を
だんだん遠くして
ゴロ捕球
フライ捕球
正確な送球
素振り
遅い球を打ち
速い球に慣れ
変化球を打ち
試合に出て
いずれホームランを打てるようになる
昨日野球を始めた子が
いきなり今日ホームランを打つことはない


クラシックバレエでも
ステップを覚え
小さなことから
毎日バーレッスンから始めて
お稽古を重ね
ステップを覚え
群舞、ソロと段階を重ねて
ステージで輝くバレリーナになれる
昨日バレエを始めて
きょう、白鳥の湖のオデットということはあり得ない


誰でも
物理的な現象であれば
この成長のプロセスの原理は知っているし
受け入れることもできる


しかし
それを
感情や人間関係にあてはめようとすると
簡単には腑に落ちない

もし、理解できたとしても
それを受け入れ、実践するのはとても難しい

だから、近道を探したくなる
プロセスの一段一段を省略し
時間と労力を節約する
個性主義のテクニックに
魅力を感じるのも
もっともなことです



学習の第一歩は自分の無知を認めることである

ソクラテスの
「無知の知」や

ソローの言葉
「自分の知識をひけらかしてばかりいたら、
成長のとって必要な自分の無知を自覚することなど、
どうしてできるだろうか」

などからも
わかります



結局
一番の近道は
一つ一つ
確実に
王道を進むこと以外にありません


そして
それは
テクニックではないので
崩れることはないのです