最初にケーキ屋関係で知り合いが出来たのは
中学の時。
転校してきたケーキ屋の娘の彼女は、徐々に性格の悪さを表して、正直あまり美味しくも目新しくも無いケーキを、自宅に呼んだ友人の中の1人だけに出さないなんてことをするようになる。
まともな親では無かったからか、はたまた気にしてなかったのか、お茶もその子にだけ出さないとか。そういうの、見ているのも嫌なものだし、ケーキもそんなに…って事で
私はその子が嫌いだった。

次に知り合ったのは、社会に出てから。
チェーン店の店頭で働く、小学校の友人だった。その子は頭も良くてスポーツも万能、
少しごついけど顔も可愛らしかった。
しかしそのチェーン店のケーキは、ゴテゴテとした見た目と、オーダーで作る立体的なケーキがウリで、長男の誕生日には、長男が苦手な果物は中に入れないでと注文したにも関わらず
がっつりといちごが入っていることが判明、
ケーキ屋は作り直す気も謝る気もなく
悪いからいちごを周りに増やしておいたと意味の分からない事を笑顔で言い、
当の主役の長男はうなだれ、私は息子が楽しみにしていたのに…と思うと許せなくなり
二度と行かなくなった。

次は、長男の同級生のお宅。
店名は昔ながらの和名。
同級生の子は暴れん坊だったらしく、人に怪我をさせることが多々あったようだが、
その子の祖父に当たる店主は
「うちの跡取りが人に頭を下げる必要はない」と逆ギレ。何と店主だけでなく、その息子と嫁(同級生の父母)までも同じ感覚。
近くの高校に調理実習?か何かでケーキの作り方を教えに行っているとのことだったが、
「あんな金にもならないことは辞めたい」とぼやく割に、その役割を他の店に取られないよう必死。しかもケーキを作る若旦那は甘いものが嫌いだそうだ。
私自身はそのお店で買い物をしたことは一度もないし、この先も無いと思う。

またまた次は、旦那さんと付き合っていた頃に
旦那さんの知り合いのケーキ屋さんと。
とても人気が有り、いつも店内にはお客さんが居るようなお店だった。
和菓子を作るお父さんと、ケーキを作る息子さん。お土産のケーキを買いながらも、ついついお団子なんかを買ってしまう様な、どちらも美味しいお店だった。
気さくで優しい息子さんの作るケーキは甘さが控えめで、大きさも丁度良くて、私も大好きだった。私たちの結婚が決まった時、ケーキを式場に持ち込みたいと相談したらとても喜んでくれて、素敵なウエディングケーキを作ってくれた。会場のみんなで分け合って食べたその味は、今でも忘れない。
そんなケーキ屋さんが今は無い。
なぜなら息子さんが40代半ばで亡くなったから。ショックだった。
それからお父さんも体調を崩し、和菓子も作らなくなった。程なくしてお店を畳んだ。
それからはめっきり、ケーキを買うことが少なくなった。

思い起こしてみると、ケーキ屋さんの知り合いは多いのかも知れないが、
夢のある仕事の裏側を知ってしまうと
ゴテゴテと塗りたくられたクリームが何かを隠しているようだ。
最後のケーキ屋さん以外は。