コロナは終わったと宣言する | 38度線の北側でのできごと

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38度線の北側の国でのお話を書きます

 5類でもなくなったし、そういやマスクをしないで街に出ることも増えて来たしということで、昨日は日暮里某所で焼肉を食べた。

 

 某組織の若き幹部である友人。そして気がつけば10年の付き合いになる担当編集者。

 

 韓国と北朝鮮への造詣が深いトリオに、怪しい雰囲気の店主が絡んできて、日暮里の住宅地の奥の奥にある焼肉屋で出てくる肉はどれも美味しくて、まぁなんだ。いい夜だったんだ。

 

 担当編集者とは年齢も10歳くらい違うけど驚くくらい趣向が似ていて、彼女には日本人の友だちがほとんどいなくて、学校が大嫌いで、その彼女の初恋の人が植木等というのだから、もうね。子どもの時の誕生日プレゼントで写真集を買い(5000円くらいするんだ)、付き合う男性にDVDセットを買わせ、先日池袋の映画館でクレージーキャッツの映画を見てきたというんだ。

 

 担当編集者の会社に労基のガサが入って少し長い休日を得た時は、いっしょにあさま山荘に行ってカップヌードルを食べて来た。赤いレンタカーで迎えに行ったらさっすがだよと大笑いしていた。

 

 そしてセクショナリズムの象徴としての森永キャラメルを食べ、鎮魂の思いに瞑目したのだった。

 

 そんな担当編集者と、若き幹部である友人と話す時間はもう楽し過ぎた。リミッターや説明を抜きにして話し続けることが出来るなんて。

 

 コロナが始まって3年。担当編集者と友人は大事な人を亡くした。ぼくも何人か没交渉になり、また遅れてその死を知った人がいた。

 

 会える時に会っておかないと。そう三人で頷いて、祝杯を挙げた。

 

 ここにコロナは終わったと宣言する。明日からは好き勝手やるで。