男の顔 | 38度線の北側でのできごと

38度線の北側でのできごと

38度線の北側の国でのお話を書きます

 きな音楽を聴きながら執筆をするのはまこと至福の時間であって、 休みの日に荒書きをしていた原稿に付けたし換言し、読み通し、また行きつ戻りつするのが面白い。

 

 あとはインプットなのだけど、最近本を読めていない。腰を据えて本を読みたいと思うけど、1日は本当に早く過ぎて行く。

 

 ところでぼくは、生まれつき容貌には恵まれていなくて、時々有名人の〇〇に似ているといわれても、その〇〇は正直ビミョーな存在だった。イケメンと言われることもなくぼくは生きて行くのだろうという諦めをかなり早い段階で持っていた。

 

 書く仕事と話す仕事をしてから、時々仕事している時の顔については褒められることがあったけど、普段の弛緩している時の顔は相変わらずで、まぁもう40数年この顔をやっているのだからと諦めもつく。

 

 男の顔は履歴書と言う名言はあるけど、さて、どんな履歴を描いているのだろうとは思う。

 

 元イケメンというか、まぁ見られる顔の友人がいてそれを誇りとしていた。会う度に自慢するのだけれどお互い40代になると、もう見た目も体型もおっさんで、ぼくたちは外見で勝負できる年齢ではなくなったと思うのだが、彼はまだその夢を諦めていないらしい。

 

 オレ、俳優の〇〇に似てると公言してはばからない。そのイケメン俳優のファンなら間違いなく激怒するな、と思うけどぼくは言えない。

 

 でもぼくにだってたまにはあるのだ。「〇〇に似てますね」という〇〇の部分に、とんでもないイケメンの名前が入ることが。

 

 申し訳ないが、その方の眼を疑った。精神状態に陰りはないか心配した。でも正気で目に異常もないことを知り、ぼくはガッツポーズをした。

 

 でも、そのことをイケメン俳優に似ているという友人には言わない。他の誰にも。

 

 その想い出は胸の中にしまっておくべきもので、宝石箱を夜中こっそり開いて悦に入る女性のように、ひとりニヤニヤして楽しむべきものだと思うのだ。