汚いことばが苦手です。 | 38度線の北側でのできごと

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38度線の北側の国でのお話を書きます

  ぜこの人はこんな口の利き方をするのだろう。こんなことばをLINEやメールで送りつけて平気なのだろう。別にそのことばがぼくではなく、他人や隣国に向けられるものであってもぼくは、そういう人たちとは自然と距離を取っていく。

 

 かといって「ごきげんよう」という挨拶が飛び交うようなハイソな世界では窮屈すぎるのだけれど。

 

 親しみからくることばの極端な崩しと、それを躊躇なく発することを恥じなく出来ることがぼくには理解出来ない。

 

 先日、あるSNSを通じてメッセージが来た。「何の仕事をしているのですか」「北朝鮮は好きですか」としか書いていない唐突のメッセージ。面識のない或るフォロワーからのことばに当惑した。

 

 プロフィールを見るとたぶん若い人なのだろう。まだ十代なのかも知れない。

 

 ぼくは別に自分の仕事を恥じてはいない。北朝鮮には関心はあるし、仕事の多くを占めるがそれが好きか嫌いかと答えるのは難しい。嫌いではないが、好きだとも簡単に言えない。

 

 そこまでの躊躇と葛藤を伝えてもたぶんこの人はわからないのだろう。

 

 結果的にはノーコメント。ブロックすることにした。

 

 Twitterなど特に、有名人の呟きをほぼリアルタイムで共有できるようになった。有名人もひとりの人間、高みで踏ん反りがえっている姿は正直好きではないが、かといって「いよぅ!いつも見てるよ」なんて肩を軽くたたくようなことは出来ない。そこには人として最低限の礼儀と尊敬があるべきだから。

 

 そのフォロワーには「あなたとはお話したくありません」「個人的なご質問にお答えするつもりはありません」とちゃんと伝えればよかったのかも知れない。

 

 距離を取る悪い癖が出てしまった。だが、問いを発しても必ず答えてくれるわけではないし、また答えてくれる人ばかりではないのだ。