プールで散々遊んでから、レネの部屋でお茶をもらった。
日本の蒸し暑い夏とは違い、日差しはキツイが時たま吹く風は涼しい。

午後の暑い盛りのなか、大きなソファーに座ってお茶を飲みTVを見ていると、自分が何処の国の出身かとか、第一言語は何かとか、誰が誰と付き合っているかとかどうでも良くなりそうだ。

ピッピ-って、こーゆーふうに毎日ゆったりと暮らしてたからいつもラブとかピースとか言っていたれたんだろーかなど、取り留めのないことを考える。



レネとクリフォードがうとうとしだし、デイブは夕方からバイトだというので私とデイブはいったん家に戻る事にした。
「お茶ありがとう!またね」
レネと軽い別れのハグをしたとき彼女がこそっとささやいた。
「がんばってね ('-^*)」



家に帰ってデイブはアルバイトのピザの配達に去り、わたしは彼のパソコンを借りてメールをチェックすることにした。
午後のまどろみがまだ残っていて、眠い。
メールの返信だけして昼寝しよう…と思いながらがパソコンを開く。


”今日は、大学のテニスサークルに行っていい汗を流してきたよ♪デイブは一日何して過ごした?I Miss you !! 大好きだよ~LOVE !!かなこ”



「!!げっ!!( ̄□ ̄;)」


開いたら、デイブとかなこが昨日会話していたらしいMSNが閉じずにそのまま残っていた。



”Nice to hear from you !! かなこcyan!! I drunk with my friends and went to bed... I had class this mornign, which is sukcs ... I gatta go to sleep now, Love you. wanna see you!!” 
(しゃべれてうれしいよかなこちゃん!!昨日は友達と飲んでたよ。今日は朝から授業があってサイアクだった~。行かなくちゃ、大好きだよかなこ!!)


読むつもりはなかったが、いきなりその会話が目に入り凹むわたし。。。
MSNか、、、遠距離でも会話ができるというわけね…。


さっきまでの午後のまどろみや、ピッピ-的思考などはどこかに行き遠距離に負けないカップル(デイブとかなこ)に対し嫉妬心が止められない私だった。


つづく→

プールは結構大きくて、横には小さなジャグジーのようなものまで着いていた。
ひととおり遊びつかれた私とレネは、デイブとクリフォードを残してジャグジーにつかる。


「デイブが最近日本人の彼女ができたって聞いたけど、それってあなたの事?」

レネが長い髪をまとめながら興味津々と言った感じで聞いてくる。

「残念ながら、私じゃないんだよ。わたしの前に遊びに来てた子と付き合ってるんだって。」
「今日はその子は来てないのね?」
「その子は、日本に帰ったので、遠距離なのです。」
「!!すごいわねー。」
「がんばるよねー遠距離なんて」

レネがちらりと私を見る。

「わたし、あなたたち付き合ってると思ってたわ。仲がいいし。」
「付き合いたかったんだけどね・・・。」

「もしかしてデイブを追ってアメリカに来たの?」

「そこまでは考えてなかったんだけど、かなこ、あ、これが彼女の名前なんだけど先に遊びに来たかなこと付き合いだしてたって聞いたらね。もし私が先に遊びに着てたらどーなってたんだろうって考え始めちゃって。」

「かなこは今ココにいないんだし、やっちゃえば?ふふふ」

「え、いいかな~そんな事して。。いやいや、いかんだろう私。。」


アメリカの女の子のオープントークにちょっとどきどきしながらも、それはいかんと首を振る。



ざばっ
そこへ、プールから出てきたデイブとクリフォードが現れる。
「プールに飛び込む瞬間がいいんだよ~!!」
目をきらきらさせて飛び込みの楽しさを説明する彼ら。

ああ、男の子の方が精神年齢が低いんだよねと思う瞬間であった。

つづく→

着いたところは、結構大きな公園だった。豪勢に噴水とバラ園まである。入り口付近小さなバラ園があってその道は奥の噴水へ続いている。メルヘンチックな公園である。
「あ、これ。」

バラ園を歩いているとき、デイブが黄色いバラを指差した。

「うちの母が黄色いバラが好きなんだよ。」

「あ、結婚式に黄色いバラを送ると、離婚しちゃうって言い伝えがあるらしいよ。知ってた?」

「…だからうちの親は離婚したのかな。。」

! 思わずデイブの顔を見る。彼の両親離婚してたんだ。。
「そーだったんだ。知らなくって…。」

「大丈夫。もう母にも彼氏が出来たしね。あ、ほら噴水についた。」

噴水は近くで見ると結構大きかった。

全体的に丸い形で真中に大きな像があり、そこから滝のように水が流れている。その滝の裏に離れ小島のようなちょっとした空間と、花が飾られていた。

「さち、あそこの島みたいのまで渡って見たい?」
「行けるの?!だってあそこまで行くのに、ここの川みたいなの越えてかないと行けないよ?」
デイブはニヤッとしてこちらを見る。
「担いであげるよ?おれ背が高いからあそこまで歩いて渡れるし。」


「いやーーおろしてーーわたし着やせするタイプなんだってーー重いからーー」
私の叫び声が噴水に響き、公園を歩いていたアメリカン人夫婦がにこにこしてこちらを見ている。
デイブは、あろうことかお姫様だっこでわたしを向こうの島まで運んでくれた。なんで、ネブラスカまで来て、彼女のいるちょっと気になる男の子とこんなラブい事をしているのかと思うととても歯がゆい気分である ><。

「さち、うるさい・・・」
耳元で私にわめかれて怯んでいたがどうにか私を担いで向こうの島までたどり着いたデイブ。距離にしてみたら2mほどが水の中を歩くので時間がかかり、ずり落ちて濡れたジーンズのすそを絞るデイブ。

だから重いって言ったのに。

「帰るときは、おんぶにしてね」
噴水の真中の小さな島にいるわたしとデイブに、アメリカ人夫婦が手を振っているのが見える。きっと私とデイブは、仲のよいカップルに見えている事だろう。
「お姫様だっこきらい?」
手を振り返しながらデイブが私に尋ねる。
「あんまり。(特に彼女もちのひとにされるのが)」
「でもおんぶだとさちの足、たぶん濡れるよ」
「・・・・・・・」

結局戻るときもお姫様だっこをされたさちでした。

しかも彼女もちの男に。無念。     

つづく →