「じゃ私も」私が取ったのはお豆腐。すき焼きの一番の好物はお豆腐だから。「美味しいね」
「翔子も相変わらずだね、お肉じゃなくてお豆腐なんて。あなたって昔からお豆腐好きだったものね。でも、私はお肉」と言って姉もお肉取る。
「そうそう、あなたたち飲みたいよね」と言って母が冷蔵庫からビールとコップ持ってきた。「暑いときにはビールが一番よね」母。
「うほぉ、待ってました、おばさん、注ぎますからどうぞ」と言って拓実君は母に注いだ。
「アリガトね、じゃあなたにも」と言って母も注ぎ返す。
「じゃ僕らも」と裕輔さんが姉に注いだ。
「翔子ちゃんは?」裕輔さん。
「あ、私もいただきます」コップ出した。
「翔子ちゃんも飲むんだ、ちょっと意外。ひょっとして拓実に連れてってもらったの?」裕輔さん。と言って注いでもらった。
「そうです、お酒って男性が飲むものとばかり思ってましたけど、違いますね。女性もどんどん飲んでもいいなって思いました」私。一口飲んだ。
「美味しい」私。
「いや、翔子ちゃんからそんな言葉が出てくるなんてね。この子もどんどん大人になってくんだな」裕輔さん。
「初めて居酒屋連れて行って、で、こいつジョッキ2杯も飲むもんな、翔子は酒強いって思う、実際」拓実君。
「拓実君も意外とモーション早いんだね、この子連れてなんて。二人だけで行ったの?」姉。
「そうです。とにかく毎日が暑いでしょ?で、こいつの寮は男子禁制で入れない、他酒飲めるっていったら居酒屋しか浮かばなかったんです」拓実君。
「ううん、私が言いたいのはそういうことじゃなくって、男の子と女の子二人っきりで居酒屋行くってのが新鮮に聞こえたの」姉。
「・・・別にそんなの誰でもやってるでしょ?」拓実君。
「いーえ違うよ、拓実君も翔子のことマジで好きになったんだ、これがわかって、とても満足です、私」姉。
「え?嫌だな、沙織さん。翔子とはただの幼馴染なだけですってば」拓実君。
「でもあなた四六時中翔子と会ってるんでしょ、学校では?」姉。
「そうですかね、ま、僕も暇な奴なんで」拓実君。
「暇って言うけど、幼馴染なだけじゃずっと会うことってないわよ。あなたたちもオメデタなんだね、嬉しいよ」姉。
「私が学校いる間もひんぱんにLINEかけてくるものね」私。
「ま、いいじゃんか、お母さんもいいですよね?」拓実君。
「私は安心してるわよ。二人ともよりによって荻沢さんの息子さんたちと仲良くなるなんて考えてもしなかったけどね」母。
「そうですね、俺と沙織はともかく、拓実と翔子ちゃんがくっつくなんて思ってもなかった。でもいいことだよ、翔子ちゃんも可愛いし」裕輔さん。
「沙織姉さんは綺麗だもんね、佐々木希だもの」私。
「私似てるかな、彼女に?あの人綺麗だよね」姉。
「自慢話はもういいですって。沙織さんは綺麗なのは誰でもわかってることだし。佐々木希と同じくらいの美人だなって思います」拓実君。
