2月も半ばの日曜日。もう大学は春休みに入っている。今日も寒い。今日は気分を切り替えて裕美の母親と会う予定になっていた。今日は彼女のお母さんがご馳走してくれるということで、新宿(また!)のサザンタワーというホテルに17時集合となっていた。毎日がお忙しい方なのに時間を割いてこんな機会を設けてもらったことに感謝!お母さんとは上手く行けてることにも感謝している。
今回はお願いすることがあった。裕美のお母さんから何とかお父さんへの面会お願い出来ないかってこと。毎月1回の報告面会は続いている。お母さんは俺のこと気に入ってもらえてる。だから今日は家じゃなく外での面会の運びとなったんだと思う。改めて今回は大事な面会ということで多少緊張してきたが、彼女がいるから大丈夫だろう。
で、裕美は今日の行程どうするのかと思っていたが、こっちに来てくれた。しかもいきなり9時にだ!早過ぎる!昨日はバイトで寝たのが2時だったのに・・・。
いつもの待ち合わせなら、予め前日にメールで時間とか場所とか決めてる。でも、今回はそういうことが一切なかった。どうしてってかと言うと、やっぱり会う回数が減ったことが一番の原因か?メールだけは毎日してたのに何故か昨日はしなかった。これもどうしてかって言うと、久しぶりに会うことが恥ずかしかったから。もちろん、これは俺だけのことなので裕美がメール来なかった理由は訊いてみないと分からない。
ウブな俺の本性が出てるわな。俺だけのことかもしれないが、俺はまだまだ裕美に対しての初々しい感情は多分に残ってる。その感情を俺は大切にしたかった。肉体関係ばかりの関係になってしまったら、お互いがお互いに興味なくなってきて飽きてきてそのままおしまいになるって話がどっかのサイトに載ってたの思い出した。
俺たちはもう男女の関係になってるが、それでもまだまだ俺の知らない裕美が多分に残ってたし、俺は少しでもたくさん俺の知らない裕美を残しておきたかった。決して倦怠感の充満した夫婦生活にはなりたくないんだ。だから肉体関係って本音はもっとしたいけど、我慢してる。結婚したら毎晩出来ることだろうし。あ、余談だな。先走りすぎだって・・・。初心者だから許して。
連絡もなしで玄関ノックする音に眼が覚めた俺は裕美の声(いきなり『おはよう!』だもんな)にまずビックリし、玄関開けて本物の裕美と知って慌てふためいた。まさかこんな時間(午前9時)に裕美が来るとは思ってもなかったし、いつもなら連絡して待ち合わせ場所の確認して会うのが普通なのに。
どうしてこんなに早く来たのかと訊いてみると、会いたかったから、とすぐ返事が返ってきた。いつもの生真面目な裕美が、その通りストレートに言ってくれて嬉しかった!と同時に裕美を寂しがらせた俺の自己嫌悪・・・。最近会ってなかったし。裕美以上に俺も早く会いたかったと言うと笑ってくれた。裕美の笑顔は誰もが幸せになれる。その笑顔は俺だけのものだと思うと一層裕美が恋しくなった。
・・・で、食事の時間までどうしてたかというと、寝ぼけまなこで近くの喫茶店で軽く朝食摂って(驚いたことに裕美は朝食も摂らずに来てた)、そのまま部屋に帰ってから、いつものようにネット始めたが、それも飽きてきて、手持ち無沙汰になってしまって、前からしたいと思ってたことやったんだ。
(続く)