翌朝の3日。7時には眼が覚めた。狭いながらも何とかベッドから落ちずに済んだ。でも、寝返りがほとんどできず何か疲れた。裕美が隣にいたこともあったろうけど。
裕美は既に起きて着替えも済んでいた。何て早いんだ。訊いてみたら6時には眼が覚めたらしい。俺が寝ていたのでそっと起きて顔洗ったり着がえしてたら俺が起きたという具合。
そのまま俺も顔洗って着替えてボーっとテレビとか見ながら食堂に下りた。バイキング料理で食べたいとは思ったが、どうやら二日酔い起こしてるようでろくに胃に入らずに終わった。裕美の方はというと、いつもの慎ましい量食べた。夜のビールもこたえなかったようだった。
ひょっとして俺以上に酒強いんじゃないかって思いつつも、部屋に戻って時間は早かったが、伊丹空港に向けて電車に乗った。そのまま12:10発の便に乗り少し寝て羽田着いて、そのまま今回も京急使って品川、品川から新宿で別れた。その間の会話は省く。特に何も問題のある発言もお互いなかったし、ほとんど取り留めのない、読んだ人にはやっかむだけの内容に終わってたし。
ただ一つ、寂しく思ったのは、この旅行もこれでおしまいってこと。それが止め処もなく寂しかった。裕美の女の子らしい柔らかな、触れると壊れそうなあの感覚が、しばらくはお預けだって・・・、またはしたないこと書いてしまったが、俺の本質はそうだと思う。
裕美とは新宿駅で別れ際にサヨナラ言おうとしたら、
「明日どこで会う?」って訊いてきた。俺と同じやんって思って、
「何時に会う?待ち合わせは学舎?でも、どこ行こうか?」矢継ぎ早に返したものだから、ちょっと戸惑ってたようだったが、
「任せるよ。私がこれまで行ったことないような所に連れて行って」との返事だった。裕美が行ったことのない・・・俺は裕美の趣味の範疇にないゲームがいいだろうと思って、
「秋葉原は?」
「いいね」の返事。
待ち合わせ場所はここ、時間は・・・とか決めて、着いたら必ずメールを入れることって約束した。
そのまま別れようとしたが、お互いジーっとして動かないものだから、内心考えてることは同じなんだと思った。何度も振り返って手を振ったり頭を下げたりしてた。でも、とにかく帰るんだと思って、ホントに重い腰を動かすのに難儀したけど、無事身体は動いた。
何度も何度も振り返って裕美の姿を眼で追ってたが、それは裕美も同じで俺のこと何度も何度も振り返ってた。が、しまいに裕美の姿が俺の視界から消えてしまうと、俺は足早にアパートへと向かった。とてもじゃないけどここにはいられなかった。・・・途轍もなく寂しく感じた。別れるのが辛くて言葉には出せなかった。ホントはいつも一緒にいたいんだって思った。
帰りがけにコンビニで弁当買って今晩のご飯の準備も出来、しばらくは酒も控えようと思って部屋に帰り、寒々とした部屋でとりあえずはシャワー浴びて、PC開けてテレビつけた。
3日も見たいような番組なかったので、メールチェックした後に昨日の続きのブログ書き始めた。あくまでも舞台は東京での話しに変えたが、実際昨日の出来事を克明に書いた。それが俺だということは分からないんだし、ましてや彼女が裕美なんてのもまず分からない。現実から離れた裕美の大好きな空想話を書いていった。架空の人物の現実話。
その間、裕美からは携帯から無事帰ったとのメールが入った。俺はホッと安心して思わず頬が緩み、そのまま返事返してそのままゲーム始めた。時折裕美が頭に浮かんではゲームも中断した。
何するにしても裕美がいつも出てくる俺に、自分自身ホントのバカかと思いながらも、いつの間にかため息ついてた。愛してるなんて言葉はとても書けなかったが、明日楽しみにしてると返事送った。
バイトも明日から始まる。一応店の人には伊丹空港でお土産買った。喜んでくれるだろう。ゲームしてると眠くなり、そのまま布団に潜り込んで続けていたが、やがて眠ってしまった。何か最後は寝てばかりだった帰郷編Ⅱおしまい。
(帰郷編Ⅱ完)
PS:長かったけどやっと終わった・・・。でも、次もまた長い・・・。

