親父からCCでメールが届く。

さて、親父は誰にメールを送ったんだ?

河野さんか。ホームページのデザインを依頼してるのかな。。

うわ・・・なんだこの読みにくさ。



まず、

・箇条書きにしてるようだけど、内容が箇条書きになってない。

・指示が難解な上、多い。読み疲れる。

・指示代名詞が多い。



60歳になってもこんなにゴタゴタのメールを書くのか。

これって親父のレベルが引くいからなのか、それとも勤めていた会社の風土なのか。。。

俺の会社だったら、完全に駄目だしのオンパレードだろうな。。。



拝啓、河野様・・・ガンバってください。

安請けしたことを後悔してることだろうな。。。
「予算は10万円です。ホームページの頁数を一枚減らして10万円にしてください。」



お?そう来たか。なかなか親父も賢いじゃないか。

やっぱり海外営業部だっただけに、そういう交渉は上手なのかもな。

あれ、でもそうすると、あれから構成を見直したってことなのかな。


「お渡しした構成図はそのままやってもらいたいと思います。」


ん?どういうこっちゃ?



「1頁に構成した2個分を入れて貰いたいんです。」


ほぅほぅ。つまり?メールじゃよく解らん。


「真ん中に仕切りみたいなの入れて、1頁を分けて貰いたいんです。」




素人でしか思いつかないようなことを言い出した。

それってある意味、HTML2枚作るのと全く変わらないだけどな。

ま、素人の特権か。


河野さん、どうぞ内の父を宜しくお願い致します。
「ここの会社にホームページ製作を依頼するわ。」


おー安いじゃない。15万で月々管理費5000円、修正は何回でもOK。

よく親父に見つけられたな。ん、どっかで見たホームページだな。さては・・・。




「親父さん、ここって俺が母さんがホームページ作りたいって言ったときに教えたところじゃない?」


「お、そうなのかぃ?」



自分で少しはネットサーウィンして見つけろよ。人頼みなんだから。。。



「でも15万も出したくないんだよなぁ。こんなにするモノなのかぃ?」



まぁ確かに、裏側を知らない人間にとってはそう思うよな。

しかし、値段はあって無いような業界だから、その指摘も正しい。。。



「とりあえずメール出してみなよ。こないだ作成した構成図で上手く説明してね。あ、CC俺を含めてね。」



さて、親父はどうメールするんだろうな。





「こないだ教えた方法で書けた?」



まぁそりゃ難しいわな。

60歳のオジサンがいきなりホームページの構成図作ったりするのなんて。



「おし、じゃあこうしちゃおう。」



適当に見やすそうな会社のホームページをチェックチェック。



「ここの会社のホームページを拝借しちゃおう。で要らないのを削ぎ落として構成図作ろう。」



息子は、親父さんが描くことに意義があると思ってるから

やりたくなかったけど・・・仕方がない、これくらいはやってやるか。

明日中国に帰国して会社を作るらしいし。。。



「おー、流石に早いな。じゃあ後は任した。風呂入ってくるわ。」



は?俺に完全に任せるのかよ。
「集客するためのホームページは、どうやって作ればいいんだ?」

「まず紙でイメージ書いてみなよ。」



1時間経過してもイメージが出てこない。

そりゃそうか。システムとは一切関係のない事してたもんね。



「会社名は決めたの?」

「まだだ。」



へ?まだ決めてないの?

じゃあそっから決めた方がイメージ付くんじゃないかな?



「いい名前はないか?」

「俺が決めるのかよ、自分で決めなよ。俺だったら、日本っぽく、タロウ。」

「確かに日本で解り易いな。・・・ぶりっじおぶじゃぱん、さんらいず・・・。」



おぃおぃ、そんなの辞めときなよ。

もう少し考えようよ。