県内とある高校。Aは、友人Bが同じクラスのスズキさんなる人物に首ったけということを聞きつけた。
A:『お前、スズキさんのこと好きなん?』
B:『おいおい、相変わらず情報早いなぁ。てか、いきなりどうしたん?』
A:『やっぱり好きだと、スズキさんはお前のオカズなん?』
B:『えっ?まあ、そういうのもあるかなぁ・・・・・・・・・・・』
A:『じゃあ、スズキさんでごはん食べるん?』
B:『あっ、あぁ、たまにスズキさんをふりかけて食べるけど、普段はごはんをスズキさんで流し込んで食
べてるよ、今朝は時間なくてごはんにぶっかけてきたし』
と、まあこのような会話が思春期の男の間では日々繰り広げられている。これを読んで、「Bクンが真性変態奇天烈オナニストで今朝もスズキさんで一発コキました」若しくは『Bクンが倒錯的性愛者で食することで愛するスズキさんとの同一化を望むワンダーボーイ』としか読み取れないようでは、残念ながら読解力、洞察力がないコドナと言わざるをえない。これは、Bクンのスズキさんに対する淡い恋心・イメージをエロという男の第二公用語に翻訳した隠語であり、通称、男語(ダンゴ)と呼ばれているモノなのである(『男語白書2005年改訂版』民明書房参照)。女の子が保健体育の時間に男の子を外に締め出して秘め事を習っている間、男の子も体育館でこのダンゴの講習を受けるのである。そして、このダンゴを習得・獲得して初めて一人前の男性と認められる。言うなれば、エチオピア人における割礼、マサイ族におけるライオン狩り。そう、一人前の日本男性は、すでにバイリンガルなのだ。
ダンゴとは、自分の切ない感情をエロに置き換えることで自分をコミカルに演出し、相手に遜るという謙遜語である。現代の初等教育では、教科書として主に週刊誌に連載される漫画、地方によっては『やるっきゃナイト』が用いられる場合もある。また、最近では、萌えタン、ホリタンに続き、だんタン(DT)が出るとか出ないとか。この例を挙げると、元素記号の縦覚えでは、『ふっくらブラジャー愛の痕』『日活ポルノ明日サービスデー』『Hなリナちゃんクラブで腰振る』などなどなど、男子受験生には、発刊が期待されている本ベスト10に毎年ランクインされるモノとあいなっているのである。
まずは、私がこの会話文を解説しよう。注目すべきは、Aが言った『じゃあ~』である。ここで、ダンゴなのだなとわかり、Bクンもそこでやっと理解している。つまり、ごはんを基準として、スズキさんの立ち位置を決め、どういう人なのかというのを尋ねているのである。そのため、『スズキさん』を文章の通るような別の言葉に置き換えればイイのだ。何でごはんを食べるのか。ここは普通に捉えれば、漬物や納豆辺りがくるだろう。共通するイメージは、『少し古くて味わい深い』となり、言い換えれば、大人っぽくて個性的な人なのか?さらに言えば、夏木マリや木の実ナナのような女性なのか?となるのである。この要領でBクンを翻訳すれば、
B:『たまに、サバサバしてるけど、普段は家庭的だよ。今朝も時間ないのに花に水あげてたし。』
若しくは
B:『たまに、椎名林檎だけど、普段は本上まなみだよ。今朝も時間ないのに花に水あげてたし。』
となるのである。
このダンゴが言語として確立された歴史古く、日本国家の成り立ちやそこにおける日本男児のあり方、最近では思春期における男の人権など数々のファクターがそれぞれ独立しながらも複雑に絡み合っているため、数々の仮説が存在し、説明するには少々時間がかかるのでここでは割愛させていただく。その骨組みができたのが、ちょうど諸葛亮が人柱の代わりに饅頭(まんとう)を作らせた頃というのが現在の主流な説であるぐらい覚えておいていただければ、これ幸いである(『男語の民族的役割とその史学的考察』太公望書林刊参照)。
そして、その歴史的背景から絶対に公に口外してはならないモノとされていた。しかしっ!このダンゴは、東京ラブストーリーにおける鈴木保奈美の決死の一声(『カンチ、セックスしよ』→『カンチ、大好きだよ』)によって、もはや男だけの言葉ではなくなってしまったと思っていたのだが・・・・その後、世の中で起こっている低年齢化の進む強姦や売(買)春といった性犯罪、はたまた女性のエロ=お下劣という大いなる誤解をみると、男性のダンゴ力低下とその弊害による女性の認識不足を強く感じ、コドナといえる男性や貴婦人方に向けて、ここに筆をとらさせていただいた次第である。そして、私もこれを暴露したからには、鈴木保奈美が芸能界を追われたのと同様、このネットという電脳界を追われる覚悟。このダンゴの存在を世に知らしめることで男女のコミニケイトがより良くより深く、そしてより誤解がなくなるのならば、それこそ男子本懐の極み。死して屍拾うものなくともイイのです。それでイイのデス。今こそ、ダンゴを学び、ダンゴを認識し、ダンゴに笑い、ダンゴに救われるのデス。そして、みなでチムチム・チェリーを謳うのデス。
*えぇ、もう、完全にフィクションです。